血糖値だけではなく尿糖値にも注意!尿糖値を知って糖尿病予防を!

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血糖値と尿糖値のちがいについて

糖尿病大国などと呼ばれる日本において、残念ながら相変わらず糖尿病患者の数は増加の一途をたどっており、加えて、医療機関での検査などをスルーしている潜在的な糖尿病患者や、さらには、現在糖尿病は発症していないものの、このままだと間違いなく近い将来糖尿病に罹患してしまうだろうと考えられる、糖尿病予備軍と呼ばれる人も、多少減少の傾向にあります。しかし依然としてかなりの数の罹患人口を記録しているというのが実際のところです。

そんな糖尿病患者および糖尿病予備軍に属している人は、やはり最大のチェックポイントとなると、いわゆる空腹時血糖値やHbA1c値(ヘモグロビンA1c値)に注意が集中することになると思います。ただ、特に糖尿病予備軍もしくはHbA1c値正常高値に属する人にとってより注目度を高めていただきたいと考えられるのが、尿糖値と呼ばれる情報です。もちろん糖尿病患者の方についてもいえることですが、現在の状況をより正確に把握するためにも、血糖値だけを参考にするのではなく、尿糖値と呼ばれるデータも参考にしていただくことをおすすめします。

では、血糖値と尿糖値は何が違うのかということになるかというと、どちらにしても’糖’の文字が用いられているわけですから、当然糖に関するデータであることには間違いありません。ただ、大きく異なるのは、血糖値が血中の糖濃度であるのに対し、尿糖値は文字通り尿中の糖濃度に関するデータということになります。ですから、血糖値はもちろん血液検査によって調べることができますし、尿糖値については尿検査で調べることができるということになります。

ということで、今回はこの尿糖値についてお話していくことにしましょう。そして、尿糖値を知ることのメリットについてもお話していきたいと思います。

尿糖とは

血糖値というのは、もちろん血糖(血中に含まれる糖分)の濃度のことですが、では、尿糖とはなにかというと、血糖と同様、尿中に含まれ糖のことです。そして尿糖値というのは、尿糖の濃度のことになります。ただ、常識的に考えて、尿として体外に排出されるまでのプロセスにおいて、尿の中で糖が生成されるようなことは起こりえません。では、なぜ尿の中に糖分が検知されることになるのか、というところがひとつの疑問になると思います。

その疑問にお答えしますと、実は、尿中に含まれる糖は、血中の糖(つまり血糖)が尿中に排泄されてしまうことで生じている糖分なのです。その排泄が行われるのは、当然腎臓ということになりますが、本来腎臓で排泄される尿がこし出される際に、血中の糖分が大量に尿にしみ出すことは、通常ではありえません。つまり、尿糖値が高いということは、通常ではない状況が起こっているということになるわけです。

では、どういう異常が起こっているのかというと、それは血糖値が高いという異常です。つまり、尿や腎臓の問題ではなく、血糖の問題が尿に影響を及ぼすということになるのです。これが尿糖の重要なところです。

尿糖値検査を行うメリットと行う際のメリット

尿糖値を知ることでいろいろメリットがあります。上でも少し書きましたが、特に糖尿病予備軍や、将来的に糖尿病予備軍に移行するリスクが多少高いと考えられるHbA1c値が正常高値に属する人にとっては、尿糖値検査はメリットがあります。また、尿糖値検査を行う際にもメリットがありますので、これについてお話します。

尿糖値検査を行う際のメリット

まずは、尿糖値検査を行う際のメリットになりますが、ひとことでいえば、尿糖値検査は血糖値検査にくらべて非常に簡単であるというメリットがあります。血糖値検査は血液検査であるのに対して、尿糖値検査は尿検査で済んでしましますので、痛みもともないませんし、また、糖尿病の初期段階では、尿糖値を検査するのではなく、尿糖の有無についての検査になりますので、検査結果もすぐにチェックすることができます。

尿糖値検査は、検査キット(尿糖試験紙や測定器)に尿をかけるだけの検査方法になりますので、老若男女がいつでも簡単に検査を受けることができるという点で、検査を行う際のメリットはとても大きいといえるでしょう。

尿糖値検査を行うメリット

では、ここからは尿糖値検査を行うメリットについてお話していきます。尿糖値検査を行うことで得られる最大のメリットは、糖尿病やその兆候を早期の段階で確実に発見できるという点です。糖尿病予備軍や将来糖尿病予備軍へと移行するリスクのある人に、尿糖値検査がおすすめであるというお話をしたのは、このメリットがあるからです。

糖尿病の人は血糖値検査が欠かせないということになりますが、やはり血糖値検査では非常に検査費用が高くついてしまう(インスリン注射をしていない人は、検査だけだと保険適用外になるのです)上、注射による血液検査ですので痛みがともないます。尿糖値検査が尿検査だけで済んでしまう理由は、尿糖が表れるのが、血糖値にして160~180mg/dLを超える人だけだからです。

つまり、まずは尿糖値を先に検査して、そこで尿糖が認められなければ血糖値が160~180mg/dLを超えていないということの証明になるのです。逆に、尿糖が認められる患者さんであると、血糖値が160~180mg/dLを超えているということを意味することになります。

ちなみに、160~180mg/dLという幅があるのは、尿糖の有無が分かれるタイミングがその人の体質によるところがあるからです。つまり、血糖値が160mg/dLで尿糖が検知される人もいれば、血糖値が180mg/dLに達していないと尿糖を検知しない人も、体質によってはいるということです。しかし血糖値が180mg/dLを超えてくると、一様に尿糖を認めるようになるということになります。

こんな人にはぜひ尿糖値検査を受けていただきたい

尿糖値検査は、再三お話しているように、まあすでに糖尿病に罹患している人にとっても重要な検査ではありますが、それ以上に、糖尿病予防という観点からも、糖尿病予備軍や将来的に糖尿病予備軍に移行するリスクがある人にとって非常に有効な検査です。そしてさらに詳細な有効性について考えると、以下のような人には尿糖検査が非常におすすめということになります。

  • HbA1c値がなかなか下がらない人
  • ダイエットをしてもすぐにリバウンドしてしまう人
  • 食事制限や運動療法などの効果がどのくらい現れているのかをチェックしたい人
  • 食後高血糖の症状がある人

もちろん糖尿病患者さんにとっても、糖尿病治療における血糖値コントロールがどのくらいうまくできているのかを知るための指標になります。

尿糖検査はセルフチェックが可能!

血糖値検査の場合、血液検査になりますので、どうしても注射や指先を傷つけたりする必要が生じます。正直、それだけで血糖値検査をしようという意欲がそがれてしまう人はいるでしょう。気持ちはよく分かります。たとえ自分にとって重要な血液検査であるとは言っても、痛い思いはできることならしたくないというのは、おそらく誰にとっても同じことであるはずです。

しかし、尿糖検査であれば、そういった痛みを伴わない尿検査であるというお話は、すでにこれまでにしてきました。しかも、尿糖検査は病院に行かなくても、セルフチェックが可能なのです。というのも、尿糖検査の検査キットが市販されているからです。このあたりも、血糖値検査にくらべてもまったく手軽であるといえるでしょう。

尿糖検査キットのうち、尿検査薬に関しては、薬局やドラッグストアでも売られていますので、みなさんが考える以上に、非常に手軽に尿糖の有無のセルフチェックを行うことが可能になります。そして、尿糖の有無だけでなく、尿糖値まで知りたいという方であれば、尿糖値測定器を購入するという手もあります。そして実は、尿糖値測定器もしかるべき場所で市販されているのです。

上記の、尿糖値検査をしていただきたい方に当てはまる人で、ぜひ検査をしてみたいという方は、上記の尿糖値検査キットを購入していただきたいと思います。

今回は、尿糖値に関するお話をしてきました。まだまだ一般的に認知されていないという印象もありますが、健康意識が高まっている日本では、今後も尿糖値検査の重要性が認識されるようになっていくのではないかと推測されます。糖尿病予防に有効な尿糖値検査のことを、ぜひみなさんにも覚えておいていただきたいと思います。

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