糖尿病には2つのタイプがある!それぞれの病態をちゃんと知ろう

生活習慣病の症状、予防方法、治療方法、データを知り、生活習慣病と向き合いましょう!
    

糖尿病の種類について

糖尿病は、血糖値が高くなってしまう病気です。たまたまそのときだけ血糖値が高いということではなく、常時高い症状が糖尿病です。しかし厳密には、ひと口に糖尿病といっても、いくつかの種類があります。同じ糖尿病であっても、種類が異なれば病態は異なるため、ある意味まったく別の病気であると解釈する必要があります。

まずは、糖尿病にはいくつかの種類があるり、大きく分ければ、糖尿病は2つの種類に分けられます。わりとシンプルに、1型糖尿病と2型糖尿病とに分かれます。ただ、1型であれ2型であれ、糖尿病であることには間違いないわけですから、当然どちらも血糖値が上昇してしまうという症状は両者に共通しています。

ただ、血糖値の上昇メカニズムが、1型と2型ではかなり異なってくるところがありますので、そのための対処が大きく異なることもあるということで、今回はそれぞれについて説明を加えていくことにします。

1型糖尿病とは

1型糖尿病の場合、血糖値が高くなってしまう理由が膵臓にあります。血糖を下げる役割を果たすのが、インスリンというホルモン物質であることは、おそらくみなさんもご存知かと思いますが、このインスリンを生成しているのが、膵臓にあるβ細胞という細胞部になります。ところが、このβ細胞がいろいろな理由で正常に機能しなくなってしまうことで、インスリンが生成されなくなってしまいます。

インスリンの分泌には、血糖値の上昇を防ぐ役割があります。ですからインスリンが欠乏すれば、当然血糖値は上昇しますので、その時点で糖尿病を発症することになります。このときのプロセス、つまり、膵臓のβ細胞のトラブルがきっかけとなって発症する糖尿病を、1型糖尿病と呼びます。

1型糖尿病は、突然発症することがある、とても怖いタイプの糖尿病です。かつては子どもに多く起こる糖尿病であるとされていましたが、今の時代では、年齢に関係なく1型糖尿病が起こるということがデータから明らかになっています。

2型糖尿病とは

糖尿病である以上、もちろん血糖値が高くなる病気ですから、どうしてもインスリンがかかわってくるという点では、1型糖尿病にオーバーラップしてくる部分はあります。ただ、2型糖尿病の場合、インスリンが生成され、分泌もされているにもかかわらず、その量が少なすぎてしまうために、結果として血糖値が上昇してしまうという病態になります。

また、インスリンの量自体も問題ないのですが、残念ながら生成されたインスリンが正常な働きをしないという形の糖尿病も、一般的にはこちら2型糖尿病に分類されることになります。さらに、インスリン分泌量が少なく、しかも機能的にも問題が生じているという混合型の2型糖尿病も少なくありません。

日本人が罹患している糖尿病患者さんのほとんど(95%程度)が、この2型糖尿病であるといわれており、これはやはり、日本人の生活習慣が主な原因となっていると考えられています。つまり、肥満や飲酒・喫煙習慣、さらにはストレス社会に生きなければならないということで、これらの要因が2型糖尿病の原因になるとも考えられています。

2型糖尿病に限らず、多くの生活習慣病の発症原因に共通するファクターであるといえますが、2型糖尿病の合併症としていろいろな生活習慣病を発症することもあります。ですから、(2型)糖尿病と生活習慣病の因果関係は非常に強いといえます。

他のタイプの糖尿病

基本的には、糖尿病は1型と2型に大別されることになるわけですが、しかしそれ以外のタイプの糖尿病も実はあって、せっかくですから、そのタイプについてもお話しておきたいと思います。

遺伝子異常やその他の疾患が原因の糖尿病

上に掲げたタイトルそのままですが、要するに、膵臓のβ細胞の機能に影響を与える異常が遺伝子レベルで見つかった結果発症するタイプの糖尿病や、インスリンの働きに先天的なトラブルがあるといった、いずれにしても遺伝子異常による糖尿病もまれに見られることがあります。また、元々は糖尿病ではなかったものの、別の箇所の疾患が原因で糖尿病を発症しなければならなかったケースや、その治療のために服用した薬が糖尿病の原因になってしまったというケースも見られます。

妊娠糖尿病

妊娠糖尿病と呼ばれるタイプの糖尿病もあります。妊娠をきっかけとして血糖値が上昇し、新たに糖尿病と認定されることもありますが、これを妊娠糖尿病と呼ぶことがあります。ただ、妊娠前からすでに糖尿病を発症していた妊婦さんについては、妊娠糖尿病には当てはまりません。

生活習慣病としての糖尿病

今回ご紹介している糖尿病は、1型糖尿病、2型糖尿病、遺伝子異常や疾患によって発症した糖尿病、そして妊娠糖尿病ですが、この中で生活習慣病のひとつとして発症することが多い糖尿病は、2型糖尿病と妊娠糖尿病くらいです。それ以外の糖尿病については、基本的には生活習慣とは無関係に発症する糖尿病であるといえます。

ですから、私たちにとって、生活習慣によっては糖尿病を発症することがありますよ・・・などといった認識で脅威となるのが、主に2型糖尿病ということになります。妊娠糖尿病についても、特に妊婦さんが糖尿病を発症することも珍しくないということで妊娠糖尿病という呼び名で呼ばれることがありますが、基本的には2型の糖尿病を妊婦さんが発症しているケースが多く、生活習慣病としての糖尿病であるといえる場合が多いです。

1型糖尿病について

本来であれば、生活習慣病には分類されないことが多い1型糖尿病ですが、まずは1型糖尿病の予防方法について簡単にチェックしておきましょう。

1型糖尿病の予防方法

1型糖尿病は、突発的に発症することが多い疾病だけに、予防が難しいところがあります。また、生活習慣病ではないことからも、予防のしようがないなどといわれることもあります。ただ、近年になって、多少1型糖尿病の予防方法について論じられる機会も増えてきている印象がありますので、そのあたりについて簡単に説明しておきましょう。

1型糖尿病は、いわゆる自己免疫疾患(自身の正常な構造を自身の免疫系が破壊してしまう疾患)の一種である場合もあり、可能性としては、遺伝による自己免疫疾患の発症の危険性をヒントにして、予防策を講じるといった方法が考えられます。

つまり、近親者に1型糖尿病やその他の自己免疫疾患を発症した人がいる場合、遺伝子検査などを受けて、その中で1型糖尿病の危険因子がどの程度認められるかといったところから、何らかの対策を講じるという方法が紹介されるようになってきています。ですから、1型糖尿病が不安である方は、まずは遺伝子検査をしてみるというのがひとつの予防方法になるかと思いますので、参考にしていただきたいと思います。

1型糖尿病の治療方法

1型糖尿病の治療方法はある程度確立されています。大きく分けると、インスリン療法、食餌療法、そして運動療法の3つの方法が採用されることが多いです。とすると、2型糖尿病と基本的には大差ないように感じられるかもしれませんが、実は、2型糖尿病の場合、いきなりインスリン療法を実施するケースは極めてまれなのです。

しかし、1型糖尿病の治療については、インスリン療法が前提となりますので、この点で2型糖尿病とは異なっているといえるでしょう。

今回は非常に怖い糖尿病の、ちょっと深い部分にまで言及してみました。糖尿病を予防したい、治療したいという方は、ぜひ参考にしていただければと思います。

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