より良い質の睡眠をとるためにすべきは、生活習慣を見直すこと!

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睡眠の質とは?

今の時代は睡眠時間のことよりも睡眠の質を向上させるべきであるというようなことが言われます。その真偽はともかく、そもそも睡眠の質とは何かということがわかっていないと、質を向上させようにも話になりません。そこで、まずは睡眠の質とはいったい何なのかということからお話していきたいと思います。

睡眠の質が良いという状況をシンプルに説明するのはいささか難しい話になりますので、まずは、睡眠の質が悪いという状況が果たしてどんなものなのかということからお話します。睡眠の質が悪いといっても、眠っている間にその質の善し悪しを判断できるはずもありません。では、睡眠の質はいったいどのように判断できるのかというと、実は起きている間に判断するのです。

睡眠の質が悪いと、しっかり睡眠時間をとっているにもかかわらず、寝不足のときと同じように、寝足りない、疲れがとれていないと感じることが多くなります。目覚めの善し悪しというのは個人差があると思いますが、普段目覚めが悪い人でも、その日の睡眠の質が悪いことでいつも以上の目覚めの悪さ、不快感を覚えることになります。

ということは、睡眠の質がよいと、上記のような不快感や不都合が生じないことが、まずは前提になります。若いうちはだれしも眠ってからあっという間に朝を迎えることになった経験があると思いますが、理想を言えば、若いころ感じたあの目覚めの感覚こそ、良質の眠りの証ということになるでしょう。

それでは良質の眠りについて、生理学的、医学的な方法で見ていくことにします。

良質の眠り=深い眠り=熟睡

眠りの質を表す表現として、深いとか浅いなどのことばで表現されますが、良質の眠りは深い眠りによってもたらされます。とすると今度は、眠りの深さとは何かということになるわけですが、たとえば、夢を見るのは眠りが浅いときであるなどとよく言われます。悪夢を見ると目覚めが悪かったりしますが、これは偶然や夢の内容のせいではなく、浅くしか眠ることができなかったため、目覚め(眠りの質)が悪かったと考えられます。

そういうとき私たちは、夕べは熟睡できなかった、などと表現します。逆に、朝目覚めたときにスッキリ起きられたときには、たいていの人が、夕べは熟睡できたと感じるでしょう。つまり、良質な眠りというのは熟睡とも同義であるといえるのです。

深い眠りをノンレム睡眠、浅い眠りをレム睡眠と呼びますが、たいてい1時間半おきくらいにレム睡眠とノンレム睡眠がサイクルするのが一般的な睡眠であると考えられています。このとき、レム睡眠の間隔を短くし、ノンレム睡眠の時間を長くすることで、眠りの質が向上すると考えられます。そして、ノンレム睡眠のタイミングで眠りの深さができるだけ深いことが望ましいといえます。

以上をまとめると、良質な眠り=深い眠り=熟睡という等式が成り立つと考えられるのです。

なぜ深い眠りが良質の眠りなのか

睡眠時間は非常にわかりやすいですが、睡眠の質と言われるとやや漠然としたイメージがあります。ノンレム睡眠の時間が長ければ、深い眠りを実現できており、それが良質の眠りであるということになるわけですが、では、なぜ深い眠りが良質の眠りなのかという理由についても考えてみたいと思います。

眠りが深いということは、より集中して眠ることができているということになります。つまり、夢も見なければ外部からの情報も受け入れることがない状況です。より深い眠りであるノンレム睡眠は、脳自体も休息している時間帯です。それゆえ、脳からの指令が一切出されませんので、身体は外部からの一切の情報を収集しようとしません。だからこそ集中して眠ることができるのです。

これに対して、レム睡眠の状態では、身体は眠っていますが、脳は覚醒している状態です。ですから、身体が動かないだけで脳はちゃんと活動しています。だから夢も見ますし、何かの気配を察知して急に目覚めることもあるのです。

つまり良質な眠りというのは、脳もしっかりと休息をとることができている深い眠りのサイクルが長いときに実現できるのです。

どうすれば良質な眠りを手に入れられる?

質が良い眠りとは何かということについてお分かりいただきましたが、問題は、どうしたら良質な睡眠を実現できるのかということでしょう。それでは、良質な眠りを実現するための方法についてここから考えていきましょう。

テレビを長時間視聴したり、パソコンやスマートフォンのブルーライトを凝視したりすると睡眠が阻害されることが知られていますが、してはいけないことではなく、能動的に良質な睡眠を手に入れるための方法を考えます。あまり専門的な難しいことではなく、簡単な方法に注目します。

同じような時間に寝起きする

まずは、同じような時間に寝起きすることが大切です。もちろん多少のズレが生じるのは仕方ありませんが、1時間も2時間も寝起きする時間がズレてしまうのは推奨できません。特に注意すべきことは、金曜日、土曜日の夜と、日曜日の朝です。翌日が休みだと、次の朝はゆっくり寝ていられると考えて、前日にはついつい夜更かししてしまいがちです。

これによって眠りのリズムが狂ってしまうことが多いです。寝起きのタイミングもやはり身体に染みつくものですから、休みの前日、当日であっても、できるだけ同じような時間に寝起きすることが望ましいといえます。

適度に運動する

休息のための睡眠とは対極に当たるイメージもある運動ですが、実は、運動することによって質の良い睡眠を実現できる可能性が高まります。睡眠は休息の一部と考えて問題ありませんが、休息が必要になるのは、身体が疲れるからです。つまり、身体をある程度疲れさせておいたほうが、質のよい睡眠を実現しやすいのです。また、運動によって精神的なストレスの発散にもなります。眠りとメンタルの関係はかなり密接で、なおかつデリケートなのです。

ただし、あまり過度な運動をしすぎると逆効果になることもありますので、気を付けてください。また、仕事が忙しくて夜遅くなってしまうこともあると思いますが、そういうときに睡眠時間を削ってまで運動するようでは本末転倒です。あくまでも適度な運動を、可能な時間帯に実施するようにしてください。太陽の光を浴びるのも良質な眠りには効果的なので、できれば昼間の運動が望ましいです。

暴飲暴食は避ける

おいしいものをたくさん食べると眠くなるという話はよく耳にしますが、食べ過ぎてしまうと逆にお腹が苦しくて眠れなくなってしまうことがあります。質の良い眠りを実現するためには、暴飲暴食は避けるべきです。逆に、空腹でもお腹が鳴って眠れなくなってしまうことがありますので、要注意です。

特に、アルコール摂取には良質な睡眠を妨げる作用があります。お酒を飲むと眠くなるというイメージがありますが、眠くなるというメリットはあっても質の良い睡眠という意味ではデメリットとなりやすいので、アルコールの飲みすぎはご法度であると考えてください。

光と温度・湿度は快眠のための重要な要素!

運動をしたほうがよかったり、お酒はあまり飲みすぎないほうがよかったり、良質の眠りを得るための注意点の中には一般的な常識と少しズレたところがある印象もあります。眠りとはあまり関係ないだろうと思っていることが意外と重要なかかわりを持っていたりもします。特に光と湿度については盲点になります。

わずかな光はあったほうがよい!?

眠れないという悩みを抱えている人は、少しの光にも敏感になって、部屋を真っ暗にして寝ないと眠れないと思いこんでいる人もいます。しかし実は、眠れない原因が真っ暗な部屋にあるという事例もあるのです。

眠りの質というのは、メンタルの影響が大きくかかわってきます。人間は本能的に暗闇を怖がる生き物です。部屋を真っ暗にすると、慣れ親しんだ自分の寝室とは言え、本能的に不安を感じるように私たちの身体はできています。ですから部屋を真っ暗にして寝ようとした結果、なかなか寝付かれなかったり、眠りの質にも影響を及ぼしたりするのです。

少し涼しめの温度、湿度も低めに・・・が理想

真夏の熱帯夜には寝苦しかったという経験をみなさんは何度もしたことと思います。ですから、眠りの質に問題がある人は、夏場は特に、お部屋の空調を多少涼しめの温度設定にしておくとよいでしょう。ここまではみなさんも実践されているかもしれませんね。

そしてもうひとつ、温度以外に注意していただきたいのが、湿度です。実をいうと、寝苦しさの原因は、温度以上に湿度のほうにある可能性が高いのです。これは寝ているときだけでなく、起きているときにも湿度の高さが不快と感じることが多いことからもわかると思います。

寝ているときの湿度は、眠りというデリケートなファクターを含むだけに、日中以上に影響が及びかねないということを覚えておいていただきたいと思います。

以上が、眠りの質とは何か、そして眠りの質を向上させるためにはどうすべきかというお話でした。かなり身近な話題であり、日本人の多くが悩んでいる眠りの問題だけに、ぜひ参考にしていただきたいと思います。

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