睡眠の質を保ち、睡眠不足を解消すれば、生活習慣病を防げる!

生活習慣病の症状、予防方法、治療方法、データを知り、生活習慣病と向き合いましょう!
    

睡眠トラブルに悩む日本人は多い!

睡眠について見直される機会が増えてきている印象があります。その理由のひとつは、何らかの睡眠トラブルに悩む日本人が多いからです。睡眠時間については小さいころからその重要性が説かれてきました。しかし近年は、睡眠の質についても言及されています。これは、日本人の睡眠トラブルのうち、時間に関する問題よりも質に関する問題が大きくなってきていることが主な理由です。

実際、日本人の成人の4人に1人が何らかの睡眠トラブルを抱えているというデータがあります。4人に1人というとそこまで多くないように感じられるかもしれませんが、単に何らかのトラブルがあるだけならまだしも、睡眠というかなり限定的な調査対象ながらも25%の人に問題が生じていると考えると、この数字は非常に深刻であると考える必要があるでしょう。

今回は、私たちが健康な生活を送る上で非常に重要である睡眠の質や量と、生活習慣病との関係について考えていきたいと思います。

睡眠トラブルが生活習慣病を招くメカニズム

睡眠不足や睡眠の質が低下することで、血糖値が上昇しやすくなります。また、睡眠トラブルを抱える人の多くに、脳の機能の低下が顕著に見られます。これらのことから、睡眠不足や睡眠の質の低下などによって、まず糖尿病や肥満という代表的な生活習慣病のリスクが高まります。

糖尿病がそこからさらにいろいろな生活習慣病を合併症として引き起こすことは周知のとおりです。もちろん肥満についてもそれは同じことがいえます。ただ、肥満の場合、さらに睡眠トラブルの原因を新たにつくってしまうリスクも高まるのです。その睡眠トラブルがまた新たな生活習慣病のリスクを生むといった悪循環が生じます。

それでは、特に肥満に関係したいろいろなトラブルを見ていくことにしましょう。

睡眠時無呼吸症候群

肥満が招く睡眠トラブルといえば、睡眠時無呼吸症候群という症候群が起こるリスクが高まります。睡眠時無呼吸症候群は、肥満によって睡眠時に気道がふさがれてしまい、正常な呼吸ができなくなってしまうというとても怖い症候群です。睡眠時無呼吸症候群を放置していると、やがて新たな生活習慣病を招く原因になります。

たとえば、睡眠時無呼吸症候群によって最も起こりやすいと考えられているのが、高血圧です。高血圧も糖尿病や肥満と並んで生活習慣病を代表する疾患です。つまり、睡眠不足や睡眠の質の低下によって、死亡リスクが非常に高いとされる糖尿病、肥満、そして高血圧のすべてを招く危険があるわけですから、睡眠トラブルがいかに深刻な問題であるかということがおわかりいただけるかと思います。

さて、睡眠時無呼吸症候群に話を戻しますが、睡眠時無呼吸症候群によって高血圧が起こると、脳疾患や心疾患など、死亡率が極めて高い生活習慣病の原因になります。これについてもすでによく知られるところですが、これらの疾患を予防するためには、まずは睡眠トラブルを回避することが重要であるといえるのです。

睡眠不足や睡眠の質の低下によって生活習慣病を招くメカニズムをもう一度おさらいしておきますと、次のようになります。

  • 睡眠トラブル→糖尿病→高血糖が原因で起こる生活習慣病の発症
  • 睡眠トラブル→肥満→睡眠時無呼吸症候群→高血圧→高血圧が原因で起こる生活習慣病の発症

もちろん高血糖や高血圧が原因の生活習慣病の発症原因のすべてが睡眠トラブルにあるということではありません。ただ、睡眠トラブルによって上記のようなメカニズムでいろいろな生活習慣病を発症するリスクが高まるということだけは、認識しておくべきでしょう。

睡眠時無呼吸症候群のサイン

睡眠時無呼吸症候群は、眠っているときに起こるトラブルなので、自分で気づくことができないケースが多い症候群であるといわなければなりません。ただし、だからといって睡眠時無呼吸症候群に自覚症状がまったくないのかというと、そんなことはありません。あくまでも眠っているときに自分で気づくことができないだけで、目覚めてから何らかの痕跡によって症状を自覚することも可能です。

まずは、喉の違和感を覚えたときには、睡眠時無呼吸症候群を発症している可能性があります。喉に何かがつまったような不快感を急に自覚するようになり、何かよくないことが喉に起こっているのではないかと急いで病院にいって診てもらっても、まったく何の問題も起こっていない・・・そういうケースでは、睡眠時無呼吸症候群を発症している可能性があります。

特に肥満体型の人が喉の違和感によって睡眠時無呼吸症候群に気づいたというケースは多いです。もし上記のような原因不明の喉の違和感を覚えたら、特に肥満体型の人は、とりあえず睡眠時無呼吸症候群の可能性を疑ってみてもよいかもしれません。

なお、睡眠時無呼吸症候群の治療は、少し大きい病院にいけばすぐに何らかの対処をしてもらうことができます。喉の違和感の原因が睡眠時無呼吸症候群であると確定した場合には、歯科医院などで睡眠時用のマウスピースを用意してもらうという方法もあります。心当たりがある人はぜひ検討してみてください。

また、睡眠時間は十分足りているはずなのに、なぜか日中の睡魔がおさまらなかったり、朝から大きな疲労感があったりするも、もしかしたらその原因が睡眠時無呼吸症候群にあるのかもしれません。このケースもやはり太っている人に見られやすいケースですから、太っている人は警戒が必要です。

あとは、奥様、旦那様などのパートナーの指摘で睡眠時無呼吸症候群に気がついたというケースも多いです。問題はひとりで寝ている人の睡眠時無呼吸症候群の発症です。ひとりではなかなか気づきづらいので、喉の調子や日中のご自身の様子を注意して自ら観察していただきたいと思います。

睡眠トラブルは、単純に睡眠時間が足りないなど自覚できるトラブルでも、睡眠時無呼吸症候群のような自覚しづらいトラブルでも、生活習慣病のリスクを高めることをお分かりいただけたかと思います。やはり私たちが元気に日々を送るためのベースとなるのは睡眠です。生活習慣病予防の意味も込めて、何らかの方法で睡眠トラブルを解消する努力をしていただきたいと思います。

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