高齢者には足腰の鍛錬が必須!そのためにタンパク質摂取が必須!

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筋肉をつくる栄養素の基本はタンパク質!

高齢になればなるほど足腰が弱っている人のパーセンテージが増加します。当たり前のことですが、それはつまり、高齢になればなるほど筋肉量が減退することを意味します。平均寿命がどんどん延びている現状で、介護の問題はかなり深刻化してきています。そうした問題を高齢者以外の人が何とかするというのは、ほぼ不可能であるといわなければなりません。

しかし高齢者個々が筋肉量の減退を自ら食い止め、介護問題の解決の糸口を模索することができるとすれば、今後の高齢化社会にも非常に強い光が差し込むことになります。そのためにできることはいろいろありますが、今回はその中で、タンパク質という栄養素に注目してみたいと思います。タンパク質は毎日の食事から摂取することが何よりも重要です。

年齢と筋肉量の減退の関係

高齢になれば、年齢に伴って筋肉量が減退することは明らかです。ただ、普段から運動習慣がある人とそうでない人とでは、筋肉量の減退の度合いが異なります。もちろん運動習慣がないお年寄りのほうが、筋肉量の減退の度合いが大きくなります。

そして、年齢によっても筋肉量の減退の割合が異なってきます。運動をしない人の場合、一般的には50歳を超えるころから年々一定の割合で筋肉量が減退していくといわれます。その減退の割合は、毎年1~3%程度ずつとされます。このパーセンテージは、ある日急に歩けなくなってしまうというような不測の事態に陥ることはそうそうありえない数字です。

ただ、毎年1~3%ずつ筋肉量が減退していくとなると、長生きすればするほど危機的状況に近づいているということは事実です。1~3%という幅があるのは、個人差と運動以外の生活習慣の差があるために生じる変位誤差です。平均値でいえば、50代では1.5%ずつ毎年筋肉量が減退するといわれます。60代を過ぎると筋肉量の減退は顕著化し、毎年3%ずつ減退していくと考えたとしても、ほぼ一般性を失いません。

50代のうちは、少々の筋肉量の低下であれば、何かにつまずくことがあっても大げさに転倒して大けがをするというようなリスクはほとんどありません。しかし、筋肉の低下率が大きくなる60代以降になると、若いころには考えられなかったようなちょっとしたつまずきでも転倒しやすくなります。

それが70代以降の高齢者に起こるようなことがあると、これはまさに死活問題という事態にも発展しかねません。そのためにも、できる範囲で運動習慣を生活の中に取り入れ、そして筋肉量を低下させないための食生活を採用する必要があるのです。

筋肉量減退による弊害

とある研究機関の調べによりますと、筋肉量の減退が理由でケガをしたという経験をもつ高齢者の割合は非常に高いということがわかっています。65歳以上の高齢者の30%が転倒し、何らかのケガをしているというデータがあります。

そのため、65歳以上の打撲、捻挫、切り傷などの典型的なケガや、さらには脱臼、骨折といった重傷を負ったという事例が非常に多くなっています。しかも、大腿骨など本来丈夫なはずの骨を骨折したという事例もこの年代から増えているというところには注目が必要です。大腿骨骨折ともなると、たいてい手術と入院加療が必要ですから、かなりの大けがであるといわなければなりません。

そういうリスクを回避するためには、ひとつに運動習慣の強化が挙げられます。そして、再三お話しているように、毎日の食生活(摂取する栄養素)を見直す必要がある、ということになります。

タンパク質の摂取によって筋肉量の減退に歯止め!

アメリカのある研究機関が、タンパク質の摂取量を増加させることで、脚部の除脂肪筋肉量や大腿部の筋肉量の減退に歯止めがかかるという研究結果を発表しました。詳細なデータは以下のとおりになります。

男性、女性が1日当たりにそれぞれ約85g、約75gのタンパク質を摂取することによって、脚部の除脂肪筋肉量や大腿部の筋肉量の減退を抑制することができるという研究結果がアナウンスされました。さらに詳細なデータとして付け加えるなら、摂取するタンパク質の総量が多いこと、さらには動物性タンパク質の摂取量が多いことが、脚部の筋肉量の減退を抑制するための条件になるということでした。

高齢者にとって、動物性タンパク質だけを効率的に摂取するのは少々難しいことですから、動物性か植物性かによらず、とにかく積極的に食事からタンパク質を摂取する努力を行うことが、高齢者にとっては非常に重要なことであるということが研究からわかりました。

ちなみに、動物性タンパク質というのは、動物から摂取することができるタンパク質です。ということは、植物性タンパク質はもちろん植物から摂取することができるタンパク質になります。つまり、動物性タンパク質を摂取するためには、肉や魚を少し意識して多めに摂取するとよいということになります。逆に言えば、その程度の努力で筋肉量の減退を最小限にとどめることができるわけですから、そんなに難しい要求ではありません。

これからは、平均寿命そのものにはあまり大きな意味を持たない時代になっていくと思われます。やはり重要なことは、健康に長生きできるという健康寿命をいかに延ばしていくかというところです。

そのためには、まずは下半身の筋力低下を食い止めることが大切です。そしてそのためには、(特に動物性)タンパク質を積極的に摂取し、運動習慣を身に着けることが重要であるといえるのです。

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