お酒好きは休肝日が必須!肝臓疾患回避のために理想的な休肝日を!

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休肝日を設けて肝臓疾患リスクの軽減を!

飲酒習慣がある人にとって、休肝日を設けることは非常に重要なことです。肝臓は、お酒を飲んで酔っ払って寝ている私たちの体内で、私たちの飲酒によって摂取したアルコールを代謝する役目をただ独りで担います。私たちの健康をキープするために、肝臓は寡黙に働いてくれているのです。

おそらく多くの人が、休日返上で仕事をしなければならなかったという経験をされているかと思います。そのときのツライ精神と肉体の負荷を、私たちがお酒を飲み続ける間、肝臓はずっとかけ続けられています。生体である肝臓にも、やはりお休みを与える必要があるのです。私たちがお酒を飲むのをガマンして、肝臓にお休みを与える日を、休肝日(きゅうかんび)と呼ぶことが多いです。

私たちが休みなく働き続ければ、疲労やストレスから何らかの病気にかかるのも時間の問題です。肝臓も同じことで、休みなく稼働し続けることによって、肝臓も病気にかかります。これが、私たちがよく知り、おそれている肝臓疾患です。肝臓疾患を発症すれば、私たち自身の健康も当然損なわれることになります。

肝臓疾患の中で最も初期的な疾患は、脂肪肝です。脂肪肝は、肝臓の脂肪が増加する症状です。特にアルコールの摂取過多によって、脂肪肝を発症するリスクが高まります。脂肪肝を発症し、これが長期間継続されることによって、肝臓が線維化し、やがて肝硬変や肝臓がんを発症する原因になります。その意味では、脂肪肝は非常におそろし肝臓疾患であるといえます。

私たちにとって休日や休息がどれだけ重要なことであるか、働いている人なら身をもって経験していると思います。肝臓にとってもこれはまったく同じで、肝臓にとっての休肝日はとても重要な日なのです。ということは、私たちの健康にとっても、休肝日は非常に重要であることを意味します。

休肝日が必要なもうひとつの理由

休肝日が必要な理由はもうひとつあります。それは、脂肪肝を発症するまで、そして脂肪肝を発症しても、自覚症状がほとんど現れないからです。つまり、飲酒習慣がある人は、肝疾患に罹患しても気づきにくく、症状を悪化させやすいからです。もちろん脂肪肝になったからといってすぐに肝硬変や肝臓がんを発症するというものではありませんが、命にかかわる病気の可能性をはらんでいることは事実です。だからこそ、肝臓疾患だけは早目の対処(予防)が重要なのです。

風邪と肝臓に効く薬はないなどといわれることもありますが、肝臓疾患というのは一度発症してしまうとなかなか改善しづらいという特徴もあります。それだけに、結果として脂肪肝がさらに悪化して肝硬変、肝臓がんへと移行してしまう事例が多くなるのです。そういった意味でも、脂肪肝を発症しないように、休肝日をしっかりと設定することが、飲酒習慣がある人にとっては重要なのです。

休肝日の理想のサイクルとは?

お酒を日常的に飲む人は、最低でも週1日の休肝日を肝臓に与えることが重要だ・・・というような話を耳にしたことがある人は多いと思います。もちろん休肝日など無視して肝臓を奴隷のように働かせるよりは、週1日でも休肝日があったほうがマシであることは間違いありません。

しかし実際のところどうかというと、週1日だけ休肝日を設けるのは、まさに最低限の対処にしかすぎないといわなければなりません。週1日の休肝日は、休肝日設定の理想からは大きくかけ離れているといわなければならないのです。

では、休肝日はどのくらいのサイクルで設けるのが理想なのかというと、これには諸説ありますが、やはり週3~5日の休肝日を設けることが望ましいと考えられています。なぜ3~5日という幅があるのかというと、これは、現状の肝臓の状態を踏まえて休肝日を設定する必要があるということを意味する幅です。

つまり、すでに脂肪肝を発症し、状況が悪化しつつある人であれば、最低でも週5日の休肝日が必要になり、このまま行けば脂肪肝を発症するリスクが高いという人の場合、週3日の休肝日があったほうがよいだろうといった考え方から、週3~5日という幅を持たせた休肝日の設定が理想と考えられているのです。

もちろん、1日のアルコール摂取量によっても休肝日の理想設定日数が3~5日の間で変動しますし、また、肝臓の代謝能力によっても多少の変動が見られることになります。ですから、かなり厳密な検査をしないと明確な休肝日の理想的な日数を設定することができないものの、3~5日の休肝日を設けることができるのであれば、肝臓に大きな負荷をかけ続けることは避けられるという見積もりにはなるでしょう。

もうひとつ、肝臓が余分に休息することができるサイクルで休肝日を設定することによって、すでに進行している脂肪肝が徐々に回復し、元通りの元気な肝臓を取り戻すことができるという事実も見逃すことができません。その傾向は、脂肪肝の進行度合いが浅ければ浅いほど見られます。そういった意味でも、やはり肝機能はできるだけ低下させないことが大切なのです。そして、そのためには週3~5日の休肝日を設定してあげることが理想なのです。

休肝日以外にも肝臓をいたわる方法があった!

もちろん、週に3~5日の休肝日を設けるのが肝臓にとっても私たちの健康にとってもメリットは最大です。多少メリットを見込める方法が、休肝日を設けるという以外にもあります。それは、アルコール摂取から就寝までの時間を長くとることです。もちろんその方法が有効な理由もあります。

私たちは晩ご飯を食べてからしばらくして布団なりベッドなりに入り、そのまま眠りにつきますが、実は、肝臓もこれと似たような動きを見せるのです。つまり、私たちが寝ている間には、肝臓がアルコールを代謝する能力が一時的に低下することになるのです。そのため、アルコールを効率よく肝臓に代謝してもらうためには、アルコール摂取から就寝までの時間を空けることが重要になってきます。

肝臓がアルコールを代謝するのに要する時間

個人差によって多少のバラつきはありますが、肝臓が一定量のアルコールを代謝するために必要な時間は、だいたい一定であると考えられています。目安となるのが、10gのアルコールを代謝するのに必要な時間です。10gのアルコールでは、だいたい5時間前後必要になります。アルコール10gというのは、アルコール5%のビール系飲料であれば500mLのロング缶1本分程度、そしてアルコール12%の日本酒であれば1合に相当します。

ということは、ロング缶のビール1本に日本酒1合を飲んだとすると、アルコールを代謝するのに、単純計算では10時間必要になります。ただし、上記でも触れた通り、睡眠時には肝臓の代謝能力は低下しますので、ふつう10時間も睡眠をとらない私たちの肝臓では、翌朝までアルコール代謝のために時間を要する計算になります。アルコールの摂取量が増えれば、ますます時間を要します。そうなると、アルコールを代謝し終えていないのに朝食から摂取した分の脂質代謝を行う必要に迫られることになります。

だからこそ、アルコール代謝の必要がない休肝日が肝臓にとって大切になってくるわけですが、アルコール摂取ごとの肝臓の負担を軽減するためには、少しでも肝臓の働きが活発なうちにアルコールを代謝してもらうということが重要になってくるのです。つまり、私たちが睡眠に入る前に、少しでも多くのアルコールを肝臓に代謝してもらうことが理想なのです。

以上から、肝臓、そして私たちの健康にとっていかに休肝日が重要な日であるかということがお分かりいただけたかと思います。それと同時に、アルコール摂取から就寝までの時間を長くするというのも、肝臓のことを考えるとやや重要です。ダイエットのお話でも、食後すぐに就寝するのはよくないと説明されますが、ダイエットについても原理的には似ているところがあるのです。

上記を踏まえ、できるだけ肝臓にかける負担を小さくして、いつまでも肝臓に元気で働いてもらうよう努めていただきたいと思います。

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