LDLコレステロール値だけではダメ!HDLコレステロール値も重要!

生活習慣病の症状、予防方法、治療方法、データを知り、生活習慣病と向き合いましょう!
    

コレステロールには主に2種類ある

厳密にいうと、コレステロールには非常にたくさんの種類があります。ただ、血液検査によって数値を把握することができるのは、LDLコレステロールとHDLコレステロールの2種類を思い浮かべる人が多いと思います。特に重篤な健康問題がない人であれば、これら2種類のコレステロール値を把握しておけばそれで十分ではあります。

LDLコレステロールは、悪玉コレステロールと呼ばれるコレステロールで、この数値が高いと、血管内部に血中の老廃物が付着し、動脈硬化を引き起こしやすくなることがわっています。動脈硬化が進むことで、心疾患や脳疾患などの生活習慣病の発症リスクが高まるということで、LDLコレステロール値が高い人は、生活習慣を改善する努力をはじめることが多いようです。

一方HDLコレステロールは、一般には善玉コレステロールとして知られます。HDLコレステロールが高ければ、それだけLDLコレステロールによる弊害を軽減してくれるということで、近年ではHDLコレステロールの重要性も説かれるようになってきています。

LDLコレステロールが高いと危機感が生まれる

血液検査の結果、LDLコレステロールが高いことがわかると、その時点で危機感が生まれます。動脈硬化からはじまる心疾患や脳疾患は緊急性の高いリスクだけに、危機感は自然と大きくなります。

LDLコレステロールが高くなる原因はいろいろ考えられますが、飲酒や喫煙、運動不足、バランスがとれていない食事など、原因は多様です。逆に、飲酒や喫煙、運動不足といった生活習慣を改善することで、LDLコレステロールの数値が正常化されることもあります。悪玉コレステロールの数値が高くなってしまったら、まずは生活習慣の見直しからはじめていただきたいと思います。

HDLコレステロール不足のリスクは過小評価されやすい

LDLコレステロール値が高くないからHDLコレステロールが低くてもあまり気にしなくてもよい・・・そんなふうに考えている人は意外と多いようです。しかしこれは大きな誤りです。HDLコレステロールは善玉コレステロールと一般的には呼ばれますが、なぜそのような呼ばれ方がされるのかというと、次のような理由があるからです。

HDLコレステロールの働きの中でより重要なのが、LDLコレステロール値の上昇によって血管内に付着した老廃物を、HDLコレステロールによってクリアしてくれる働きです。つまり、LDLコレステロール値が高くても、HDLコレステロール値が高ければ、動脈硬化からはじまる心疾患や脳疾患のリスクはそれだけ軽減されることになるのです。

逆に、LDLコレステロール値が基準内であっても、HDLコレステロール値が低すぎることで、動脈硬化は進行し、やがて脳疾患や心疾患を発症する可能性はむしろ高まるといえます。もちろん悪玉コレステロール値が低いに越したことはありませんが、多少高くても、HDLコレステロール値がある程度高ければ、動脈硬化をはじめとする生活習慣病のリスクはそれなりに軽減されるのです。

上記のことから考えても、HDLコレステロールが不足していることについてのリスクは、どちらかといえば過小評価されている印象がありますので、HDLコレステロール値低い人は、LDLコレステロール値が高い人以上に注意が必要になります。

LDLコレステロールとHDLコレステロールのバランスが重要!

LDLコレステロールにもHDLコレステロールにも基準値の範囲が設けられていますので、どちらもその範囲内に入っていればそれで大きな問題にはなりません。ただ、どちらか、もしくは両方とも基準の範囲外にある場合、ご自身にどんなリスクが想定されるのかということについては、だれもが気になるところだと思います。

実は、コレステロールに関しては、基準値も重要ではあるのですが、基準値以上にLDLコレステロール値とHDLコレステロール値のバランスが重要であるというのが近年の流れになっています。バランスというのは、LDLコレステロール値とHDLコレステロール値の相対比で評価されます。

LH比で生活習慣病のリスクをチェックすべき!

LDLコレステロール値とHDLコレステロール値のバランスを評価した数値をLH比と呼び、LDLコレステロール値÷HDLコレステロール値の比の値がLH比になります。近年の傾向では、LH比が2.0未満では正常値であり、2.0以上2.5未満ではコレステロールのバランスに改善が必要になります。さらに2.5以上になると、動脈硬化がすでに進行している可能性が高く、すぐにでも治療を行う必要があるレベルです。

最近の血液検査の検査項目には、LH比も掲載される傾向が強まっています。ですから、コレステロールが心配であるという人は、検査結果のLH比の項目をチェックしていただくことを強くおすすめします。

HDLコレステロール値をどう上昇させるか

LDLコレステロール値を小さくすることは、生活習慣を改善することで可能になる場合が多いです。それでも十分難しいことではあるといえますが、努力が結果に現れやすいのがLDLコレステロール値であるといえます。

これに対し、HDLコレステロール値を上昇させるのは、そんなに簡単ではありません。特に、遺伝的要素や体質といった、原因らしい原因がなく、HDLコレステロールのポテンシャルがそもそも小さいという人もいます。

ただ、HDLコレステロール値を上昇させる方法がまったくないわけではありません。こちらもLDLコレステロール値の低下と同じく、生活習慣の改善によってある程度は改善可能であるといえます。

中性脂肪との関係が注目されている!

HDLコレステロール値が低い理由として、いろいろな原因が考えられますが、近年注目を集めているのが、中性脂肪が高い人ほど、HDLコレステロール値が低くなるという傾向です。中性脂肪を減らすことで、HDLコレステロール値が上昇したという臨床試験の結果が得られたとの報告もあります。

中性脂肪にもいろいろな種類がありますが、中でもHDLコレステロール値を下げるのではないかと考えられているのが、トリグリセライドと呼ばれる脂質です。一般には、LDLコレステロール値もしくはHDLコレステロール値の過不足と、LH比の超過によって脂質異常症という生活習慣病を発症したと認定されますが、トリグリセライドの数値が基準を超過することだけでも脂質異常症であるとして十分であると考えられています。

つまりそれだけ、トリグリセライドがコレステロールのバランスに影響を与えるということにもなります。

中性脂肪を減少させる方法

最近では、薬やサプリメントによって中性脂肪(トリグリセライド)を減少させることも可能になってきています。ただ、薬やサプリメントを用いる前に、生活習慣を見直すことからはじめるのが順番であるといえます。

生活習慣の改善にもいろいろありますが、トリグリセライドは燃焼効率の高い脂質ですから、有酸素運動を生活習慣の中に取り入れることが効果的です。そして、トリグリセライドを生成しやすいのがアルコールですから、できるだけアルコールの摂取量を控えることも大切です。

上記の生活習慣の改善を試みないと、せっかく薬やサプリメントを飲んだとしても、効果が小さくなります。また、薬やサプリメントがない状態では、すぐにトリグリセライド値が再び跳ね上がります。そういうことがないためにも、まずは生活習慣から脂質異常を改善していくことを心掛けるべきです。

Top