継続的な睡眠不足は危険!特に生活習慣病を招くリスクは大きい!

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継続的な睡眠不足は健康を害する!

継続的な睡眠不足は、健康を害します。おそらくこのことは、ご自身が何日か睡眠不足をして実際に体調が悪くなったなどという経験的な部分が直観的に教えることだと思います。ただ、このことを実際に研究した研究機関がアメリカにあります。その研究機関では、4日継続して8時間の睡眠時間をとったグループと、4日継続して4時間しか睡眠しなかったグループとに分けて、両者の差異を検証するという実験を行いました。

その結果、4時間しか睡眠をとらなかったグループの被験者は、早朝と深夜の遊離脂肪酸が15~30%も増加するという研究データを得ました。遊離脂肪酸は、中性脂肪との関係が大きい脂肪酸です。主に中性脂肪が分解されることで血中に放たれる脂肪酸が遊離脂肪酸であり、基本的にはエネルギーとして消費される重要な役割を担うと考えて問題ありません。

ただ、遊離脂肪酸の血中濃度が高くなりすぎると、肥満や2型糖尿病のリスクが高まると考えられています。また、肥満や2型糖尿病から心疾患や脳疾患を発症するリスクが高まることでも知られ、遊離脂肪酸の血中濃度が高くなりすぎるのは非常に危険な状態であるといえるのです。

継続的な睡眠不足とインスリン抵抗性の問題

4日以上の継続的な睡眠不足で糖尿病のリスクが高まるというお話をしましたが、その理由は、インスリン抵抗性の問題が生じるからです。しかもインスリン抵抗性の問題に関しては、わずか3日の継続的な睡眠不足によって生じるということが、上でお話した実験からわかりました。

インスリン抵抗性の問題とは、糖代謝に必要なインスリンが分泌されない、もしくは分泌されたとしても代謝に作用しないなどのコントロール不良が起こる現象です。インスリン抵抗性の問題は、2型糖尿病に罹患して間もない患者さんによく見られる問題です。つまり、睡眠不足が3日続けばその時点で2型糖尿病と似た症状が起こる可能性が高まるということになります。

睡眠不足と脳の関係

睡眠不足による健康の面での弊害はいろいろ起こりますが、脳への影響も起こっていることがわかりました。睡眠不足によって、脳が脂肪不足であると認識してしまうことがあるのです。しかも、このような脳の誤認は継続的な睡眠不足だけでなく、わずか1日だけでも起こりうるリスクです。

この状況下ではいったいどんなことが起こるのかというと、想像されるとおり、食べ過ぎという事態を招きます。私たちはいつもどおり食べているのに、脳は脂肪が不足していると誤認しているわけですから、私たちは知らず知らずのうちに不足を補おうとします。これが食べ過ぎにつながるのです。

さらに悪いことに、もし睡眠不足が継続されることになると、いくら食べても食べたりないという摂食障害に発展するリスクも高まります。空腹感や食欲の抑制がままならないため、それでますます夜眠れなくなってしまうといった悪循環を招くことにもつながります。そうした脳の誤認がもたらす結果として、上でお話した肥満を招くことになるのです。

継続的な睡眠不足は脳のいろいろな機能を低下させる!

ここまでは、継続的な睡眠不足による身体の健康を害するおそれについてお話してきました。しかし実は、継続的な睡眠不足は心にも悪影響を及ぼす原因になります。たとえば、イライラや漠然とした不快感、倦怠感、さらには記憶障害などといった脳機能の低下が顕著に見られることが多方面から報告されています。そして、これらの脳器能の低下は、みなさんも一度や二度は経験されていることと思います。

慢性的な睡眠障害がある人などは、ここからさらに状況が悪化し、慢性的な疲労を感じたり、身体が震える、さらには言語障害といった脳のトラブルを生じたりすることになります。こうした症状が起こるのは、脳器能の低下によって、乳酸をはじめとする疲労物質の代謝がおろそかになるからです。そのため、睡眠以外の休息はとっているにもかかわらず、疲労感が抜けず、身体に思うような力が入らず、震えや言語障害、記憶障害につながってくるのです。

睡眠が私たちの健康の基本であるということは、かなり昔から言われてきました。睡眠不足による弊害に関しては、経験則から推測できるところも大きいですが、最近は今回のお話のように医学的、科学的な根拠に基づいて、継続的な睡眠不足がいろいろな意味で危険であるということがわかってきています。

ですから、すでに睡眠不足が慢性化している人は、睡眠が健康の基本であるということを指い認識し、正しい睡眠サイクルを取り戻すよう努めていただきたいと思います。また、睡眠トラブルに悩まされているという人は、病院にいって治療をするなど、やはり睡眠不足解消のための何らかの努力はすべきであるといえます。

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