自然の恩恵、大地の恵みを味わう!野草を食べて健康になろう!

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意外!食べられる野草はたくさんある!しかも健康効果は抜群!

野菜を摂取することの重要性を理解している人は多いと思います。しかしながら、野菜は季節のものですから、自分が好きな種類の野菜をいつでも買って食べられるというものでもありません。もちろん、中には通年栽培されている野菜もありますが、野菜という季節感ある食材である以上、やはり旬の野菜を食べたいというのが実際のところでしょう。

また、野菜は値段の上下が大きく、天候から受ける影響が非常に大きいですから、食べなければならないけれど、安いときを知っている人にとって、値段が高いときは購買意欲がどうしても薄れてしまいます。それに、特にお子さんの場合野菜が好きではないという子が多くなるというのも、食事を用意する親御さんからすれば非常に悩ましいところでしょう。

そんなときにおすすめなのが、野菜ではなく、野草です。野草というと、なんとなく特殊な食材というイメージが先行して、逆に取っつきにくいイメージがありますし、また、調理方法がわからないとか、そもそも食べられる野草がどれかがわからないという問題もあると思います。

しかし食べられる野草の判断に関しては、今の時代、わざわざ図鑑を引っ張り出さなくてもインターネットで検索すれば比較的簡単に見分けることができますので、その点についてはクリアということで問題ないでしょう。そして何より、野草の健康効果の高さは、ともすれば野菜をはるかに上回ることも少なくありません。

というより、もとを正せば、野菜だってはじめは野草だったわけですから、野草が野菜の代わりを果たす、もしくはそれ以上の健康効果をもたらすことがあったとしても、まったく不思議はないはずです。現在野菜として販売されている種類も、味の好みはありますが、栽培しやすい野草が野菜になっていると考えることもできるのです。

栽培するのは難しくても、自分で採集して食べる野草というのもなかなかステキです。たとえば、つくしやたんぽぽなど、ふつう食べるという発想が働かない野草だって食べることができます。春の暖かい気候の中で、キレイな木々花々を眺めながら野草を摘む楽しみは、一度経験してしまうと、毎年の楽しみになる可能性が高いというくらいに、非常に楽しいものです。

ということで、今回は野草の魅力について、特に健康効果の高さについて、代表的な野草をピックアップしながらお話していきたいと思います。

季節ごとに楽しめるのが野草の魅力

野草の魅力というのは、もちろん健康効果の高さや味、食感の素晴らしさ、そして見た目の美しさ、かわいらしさなどの魅力がありますが、しかし旬の食材として季節感を味わうことができるところが最大の魅力です。ということで、季節ごとに食べておいしい、摘んで楽しい野草もしくはその類をご紹介していきたいと思いま。

春の野草

野草といえばやっぱり春、セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロに代表される春の七草はあまりにも有名です。しかしすでに野菜として栽培され、流通しているスズナ(かぶ)、スズシロ(大根)を除けば、これらを実際に口にする機会はそれほど多くないでしょう。

ところが、春の野草には非常に身近なところで手に入る食材が多く、しかも健康効果が非常に高い種類が多いのです。それでは、前置きはこのへんにして、実際に春の野草をご紹介していくことにしましょう。

セリ(芹)

春の七草でも真っ先に登場するのがセリで、比較的ポピュラーな野草です。セリは、2月下旬から4月中旬くらいまでが旬の、水辺付近に生える野草です。採収すると特有の香りがします。おひたしをはじめ、たまごとじ、お吸いもの、てんぷら、セリご飯など、いろいろなレシピへの応用が利く食材です。

セリは、ビタミンCやミネラル、βカロテン、食物繊維などが豊富に含まれている野草です。ビタミンCには、免疫力アップ、アンチエイジングなどの効果があり、βカロテンには強い抗酸化作用、がん予防の効果があり、食物繊維は便秘解消や血糖値上昇の抑制などの効果が期待されます。

多くの野菜にも見られるこれらの効能はもちろんですが、セリの最大の健康効果の高さは、肝機能の正常化に求めることができます。飲みすぎた人や肝機能が低下している人にとっては非常に強い味方になってくれます。一説によれば、セリで末期の肝臓がんが治ったなどという話も聞かれるほどです。その真偽はともかく、そのくらいセリの肝機能の改善効果が高いということの表れではあります。

ノビル(野蒜)

私たちにとって最も身近な野草のひとつに数えられるのが、ノビルでしょう。ノビルは、2月下旬から5月上旬くらいまで楽しむことができる野草です。ノビルは、周りに雑草があってもお構いなしに生える野草で、川の土手やアスファルトと土の地面の境目など、どうしてこんなところに生えることができるのだろうかというような、植物としては過酷であるはずの環境にも耐えうる非常に生命力が強い野草です。

ノビルは小さな球根をもち、タマネギやニンニクの仲間ということで、特有の強い香りを放つのが特徴です。しかし実は、この香りが、ノビルの健康効果の高さの証拠でもあるのです。タマネギでもおなじみになりましたが、ノビルのこの香りは、アリシンと呼ばれる栄養素が発する香りです。

アリシンには、高い疲労回復、滋養強壮の効果があるため、ノビルは食べるエナジードリンクという印象さえある、非常に強力な栄養素を持つ野草です。また、殺菌作用が非常に強く、ノビルを食べるだけで口臭予防になるとさえ言われています。

ノビルの最大の健康効果の高さは、血圧の安定化とコレステロール値のコントロールにあります。また、便秘解消にも非常に高い効果を期待することができる野草です。というのも、ノビルには塩分を排除する効果が高いカリウムが豊富に含まれており、血液の状態が良化するからです。結果的にコレステロール値をコントロールすることができるようになります。また、ノビルの食物繊維含有量は100g中7gとも言われ、便秘解消と血糖値上昇の制御の作用があります。

ノビルはタマネギやニンニク、らっきょうなどの根菜類と似た味覚がありますので、これらの食材と同様のレシピにつかうことができます。ノビルそのものをメインの料理としてもよし、薬味などのインパクトとしてもよしということで、食材としての汎用性も非常に高い、とにかくいろいろな意味でポテンシャルが素晴らしい食材であるといえます。

他にもつくしやたんぽぽなどの野草や、また、野草というよりも山菜に分類されますが、ワラビやゼンマイ、コゴミといった春の食材は、非常においしく、また、健康面でも大きな魅力があります。

春の野草の採取と食べる際の注意点

採取の際の最大の注意点は、毒草を採取しないことです。特に、セリに似たドクゼリは猛毒ですので、採取したときにしっかりとセリの香りがすることを確認してから採取していただきたいと思います。また、つくしなどは植物毒を微量ながら含みますので、大量摂取は避ける必要があります。

まあ野草というのはどれも栄養素が非常に強いですから、大量摂取は避けたほうが無難であるといえます。また、腎疾患がある患者さんにとっては、特にカリウムが豊富な野草が多いので、野草を食べる際にはしっかりと火をとおして少量食べるようにしてください。また、医師に相談してから摂取するようにしていただきたいと思います。

夏の野草

夏ともなると、とにかく野草が最盛期を迎えますが、春にくらべると、旬に当たる野草は多くありません。そんな中で、栽培もされていますが、ちょっと山に入ると自生しているものも少なくないのが、シソ(紫蘇)です。日本では、オオバと呼ばれるアオジソと、梅干しなどの色をつけるアカジソが有名ですが、どちらも初夏~初秋にかけて収穫される、夏の野草です。

シソの健康効果の高さは今さら説明する必要もないかもしれませんが、非常に強い殺菌作用があります。また、シソにはノビル以上の食物繊維が含まれており、便秘解消や血糖値の上昇抑制、がん予防などの高い健康効果が期待されます。ただし、一般的にはノビルほどの量を摂取しないともいえます。

シソのレシピについては改めて説明する必要はないとは思いますが、まさに名わき役という印象の野草です。しかし脇役とは思えないほど強い香りを放つのが特徴です。また、シソというと葉の部分を食べる人が多い印象がありますが、シソの実も食べることができ、また、栄養価、殺菌作用も非常に強いことで知られます。

シソを採取する際の注意点は、いわゆるアオムシなどの幼虫がたかりやすいところです。生食する野草ですから、その際にはしっかりと洗って食することが大切です。

秋の野草

秋にも野草はいくつか思い付きますが、健康効果が高い野草として注目したいのが、アケビ(木通)です。アケビは栽培されることもありますが、基本的には山に自生するものを食するケースが多いといえます。

アケビはツル性の植物で、9月中旬~10月上旬に盛りを迎えます。アケビに関しては、ツルにつける実を果実の感覚で食することが多いです。中には甘くてドロリとした果肉がありますが、種子が非常に多いため、やや食べづらいというのが特徴です。

アケビの健康効果の高さは、実は、アケビの皮の部分にあります。かなり分厚く、そのまま口にするとかなりの苦みを感じるため、アケビは中の甘い部分だけを食べて皮は捨ててしまう人が多いですが、ぜひアケビの皮を食していただきたいと思います。

アケビの皮には、強い抗酸化作用を示すアントシアニン(ポリフェノールの一種)が豊富に含まれています。そのため、がん予防には非常に効果が高いと考えられています。また、野草ではおなじみのカリウムも豊富に含まれており、アケビの皮は塩分の排出能力が高い食材としても注目されることになります。

また、アケビの果肉にもビタミンCやコラーゲンが豊富に含まれており、免疫力のアップやアンチエイジングには高い効果があると考えられています。そして、ツルにはサポニンやカリウムが豊富で、漢方薬やサプリメントなどに用いられることがとても多いです。

アケビを採取する際の注意点は、岩肌や崖近辺など、少々地形的に険しいところに自生することが多いので、足元の安全確保はしっかりと行い、アケビの実がなっていたとしても、危険なところでは決して無理をしないことです。

冬の野草

冬に野草なんてあるの?と訊かれることも割と多いのですが、冬に食べることができる野草もあります。自然が豊なところであれば、比較的たくさん見られる野草で、その野草とは、ご存知ない方はきっと驚かれるかと思いますが、なんと、イチゴなのです。イチゴというと晩春~初夏にかけてなる赤い実をイメージするかもしれませんが、私たちがイメージするイチゴは、さすがに冬に結実することはありません。

実は、ワイルドラズベリーと呼ばれる種類のイチゴで、和名ではキイチゴとかノイチゴなどと呼ばれる種類のイチゴになります。中でも、極寒の時期に甘酸っぱく非常においしい実をつけるのが、フユイチゴ(冬苺・別名カンイチゴ・寒苺)と呼ばれる種類です。

イクラを小粒にしたような、ほんとうにかわいらしい実がたくさんなるのがフユイチゴの特徴ですが、他の植物がことごとく枯れてゆく12月~1月に最盛期を迎えるだけあって、フユイチゴは非常に生命力が強い野草であるといえます。また、かなり深い藪であっても、多くの植物が枯れてしまう時期なので、採取が比較的容易であるというのもフユイチゴ採取の特徴です。

フユイチゴは、もちろんそのまま食べることもできますが、ジャムにしたりケーキなどのトッピングにしたり、さらには梅酒の要領で果実酒をつくることもでき、非常に多様な用途があります。寒くなればなるほど、深く濃い味わいになるのが、フユイチゴの味覚の部分での特徴で、ワイルドラズベリーの中でもかなりおいしい種類であるといえるでしょう。

真冬にひとりだけ元気いっぱいに成長するフユイチゴの果実だけあって、果実には非常に豊富な栄養素を含みます。まずはビタミンCが豊富であることで知られます。寒い時期ですから、風邪の予防には何といってもビタミンCが有効です。他に、クエン酸やリンゴ酸、酒石酸を含み、これらの栄養素は疲労回復の効果をもたらします。さらに、グルタミン酸、グリシン、アスパラギン酸など、滋養強壮の効果が期待できる栄養素も豊富に含むのが、フユイチゴの大きな特徴であるといえます。

このような栄養価の高さから、そしてフユイチゴ自身の生命力の強さから、漢方薬の材料としてもつかわれることが多いのが、フユイチゴの特徴になります。また、真冬にもかかわらず青々と繁茂するフユイチゴの葉は、ハーブティーとして用いられることがあり、こちらも身体的な健康効果だけでなく、リラックス効果といった精神面での健康効果も高いとされます。

フユイチゴを採取する際の注意点は、イチゴということで、バラ科の植物であるため、トゲには十分注意していただきたいと思います。また、フユイチゴは生食が可能であるものの、キツネをはじめとする獣がいるところでは、エキノコックス症(感染すると肝臓に寄生する致死率が非常に高い寄生虫による感染症)への感染に十分な注意をする必要があります。

エキノコックス感染症の予防方法として、フユイチゴを採取したその直後に食べるのではなく、必ず果実を洗ってから食用することが重要です。また、フユイチゴに限らず、夏の時期に結実するワイルドラズベリー(クサイチゴ、ナワシロイチゴ、モミジイチゴの低木など)を採取する際にも、エキノコックス感染症には十分警戒が必要であり、果実は必ず洗ってから食べるようにしなければなりません。

ということで、今回は食べられる野草についてお話を進めてきましたが、野草摘みになれていない人や、可食かどうかの判別に自信がない人は、無理に採取するのは控えてください。また、特に山深いところで採取できる低木の果実(フユイチゴなどのワイルドラズベリー類)を食べる際には、エキノコックス感染症を回避するために、必ずよく洗ってから食べるようにしていただきたいと思います。

慣れてくれば、精神的にもリラックスでき、身体的にも良い運動になり、また、食べても非常においしく健康効果も極めて高いということで、二重、三重の喜びを私たちに提供してくれるところが、野草の最大の魅力であるといえるのです。機会があれば、ぜひ野草採取にチャレンジしてみていただきたいと思います。

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