食べ過ぎ、飲みすぎだけではない!脂肪肝の意外な理由に迫る!

生活習慣病の症状、予防方法、治療方法、データを知り、生活習慣病と向き合いましょう!
    

脂肪肝(NAFLD/NASH)について

脂肪肝は、食生活とのかかわりが非常に大きいため、典型的な生活習慣病であると考えられてきました。食生活と言っても、より大きな脂肪肝の原因になると考えられるのが、飲酒習慣です。

ただ、生活習慣病としての脂肪肝と、そうではないタイプの脂肪肝もあります。今回はそのどちらについてもお話していきたいと思います。

生活習慣病としての脂肪肝

脂肪肝の最大の原因となる飲酒習慣ですが、飲酒が脂肪肝の原因になりやすい理由があります。お酒が糖質を豊富に含んでいる嗜好品ですが、糖質の過剰摂取によって脂肪肝の発症リスクは増加します。これが、飲酒習慣と脂肪肝が強固に関係づけられる理由です。ですから、休肝日を与えず、ひたすら好きなお酒を好きなだけ飲めば、脂肪肝になるのは早いです。

また、お酒以外にも脂肪肝を発症しやすいファクターがあります。やはり脂肪分を豊富に含んでいる食材をたくさん食べることによって、脂肪肝を発症しやすくなります。また、お酒には脂肪分を豊富に含むおかず類がばっちり合ってしまうことで、どうしても脂肪肝を助長しやすいとも考えられます。

糖質制限ダイエットをしている人には意外と脂肪肝を発症している人が多いという衝撃着てきな話題が紹介されることもありますが、これは糖質を制限するかわりに、エネルギーとして脂肪や脂質を豊富に含む食材を過剰に摂取していることが原因のひとつになっているからです。もちろん、アルコール飲料以外の食事に糖質が豊富に含まれている場合も、そういた食材を過剰に摂取することで、脂肪肝の発症リスクが高まります。

脂肪や脂質、糖質が脂肪肝の原因になるということは、これらの栄養素を過剰に摂取しているケースが多い、肥満やメタボリックシンドロームの人が脂肪肝を発症しやすいということにも当然なります。肥満やメタボでない人が脂肪肝にならないというわけではありませんが、肥満やメタボの人は特に脂肪肝に対する警戒を強めるべきです。他にも、糖尿病や脂質異常症(高脂血症)などの余波として、脂肪肝を発症することは非常に多いです。

脂肪肝を発症する意外な原因

脂肪肝は、生活習慣病の典型的な症状のひとつです。飲酒、肉類、フライもの、そして運動不足・・・そういった、脂肪肝の原因となるファクターはいくつでも思い浮かぶはずです。ただ、そういったファクターとは別の原因で脂肪肝を発症することも多いです。生活習慣病としての脂肪肝とは少々異なる、意外な理由で脂肪肝を発症するのです。

その意外な原因というのが、いわゆる肝炎です。もちろん、肝炎には生活習慣病としての側面もありますが、それ以外にもいろいろな理由で肝炎を発症することがあります。統計的には、その多くで脂肪肝を発症することになります。また、特にウイルス性の肝炎(たとえばB型肝炎、C型肝炎など)に感染することで脂肪肝を発症することも多いということがわかっています。

脂肪肝とその進行に関連した特記事項

脂肪肝を発症している日本人は非常に多いといわれています。それだけお酒を飲む人が多い、あるいは外食をする人が多いということの現れでもあるわけですが、そういった生活習慣病に起因する脂肪肝にしろ、特殊な原因による脂肪肝にしろ、日本人の多くが脂肪肝を発症しているということは事実です。

ただ、その進行度合いに関しては、人によってそれぞれであるといえます。そして、その進行度合いによって、脂肪肝にもいろいろと異なる症状が表れることになりますので、ここでは進行した脂肪肝についてお話していきたいと思います。

非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)について

上記でお話した、飲酒習慣とは無関係に発症する脂肪肝を、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)と呼びます。実に意外な傾向なのですが、飲酒習慣が原因で発症する脂肪肝よりも、NAFLDのほうが症状は悪化しやすいと考えられています。

ちなみに、アルコールがそこまで大きく影響していないというのは、日常的なアルコール摂取量が、20mL未満のケースを指します。ですから、日常的に20mL以上のアルコールを摂取している人は、たとえ脂肪肝であったとしても、NAFLDということにはなりません。

非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)について

肝炎は、脂肪肝が進行することで発症する肝疾患のひとつです。脂肪肝が多くの肝疾患へのはじまりとなってしまうことが多いですが、脂肪肝が最も初期的な肝疾患であるとすると、肝炎はそこからワンステップ症状が悪化した状態の肝疾患であるといえます。

お酒とはあまり関係が密接でない非アルコール性脂肪性肝疾患・NAFLDがさらに進行することでも、非アルコール性脂肪性肝炎と呼ばれる症状を発症します。非アルコール性脂肪性肝肝炎は、nonalcoholic steatohepatitisの頭文字をとって、NASHと呼ばれることがあります。

NASHは、さらに悪化することによって肝硬変や肝不全、さらには肝臓がんの発症リスクを高めることになるため、非常におそろしい病気であると考える必要があります。

非アルコール性脂肪性肝疾患/肝炎(NAFLD/NASH[)の予防方法と治療方法

お酒が好きな人が発症している脂肪肝の場合、やはりお酒の量を減らすことをはじめとして、生活習慣の見直し、改善を行うことが、脂肪肝の発症や進行を予防する最大のポイントになります。ただ、NAFLDとNASHは、同じ肝疾患ではあっても、アルコールの摂取によって発症する肝疾患ではありません。それだけに、予防の手がかりをどこに求めるかというのがひとつの大きなポイントになるといえます。

非アルコール性脂肪性肝疾患/肝炎(NAFLD/NASH[)の予防方法について

たとえお酒を飲んでいなくても、脂肪肝と大きくかかわってくるのが、肥満症やメタボリックシンドロームです。ですから、NAFLDやNASHの発症を予防するためにも、やはり基本は生活習慣を見直し、肥満やメタボリックシンドロームを解消するところに最大の予防策です。そう簡単なことではありませんが、脂肪肝であるNAFLD/NASHはとにかく肥満とメタボを解消することに全力を傾けていただきたいと思います。

そして、糖尿病や脂質異常症をすでに発症している患者さんにとっては、たまたま脂肪肝を発症していなくても、この先いつ発症しないとも限りませんので、やはり糖尿病、そして脂質異常症の進行を何としてでも食い止め、できることならどちらの症状も改善させていくという考え方が何よりも重要になります。

非アルコール性脂肪性肝疾患/肝炎(NAFLD/NASH)の治療方法について

NAFLD/NASHはアルコール摂取とは無関係な肝疾患です。そのため、飲酒が原因で発症した肝疾患のようなアルコールの制限による治療ではなく、食生活の見直しと運動療法の採用がベースの治療になります。言い換えれば、肥満やメタボリックシンドロームを予防、改善しながらNAFLD/NASHを治療することになります。そして、すでに症状を発症している患者さんにとっては、糖尿病や脂質異常症の改善・解消が何よりも重要ということになります。

特に、NASHの段階にまで移行している場合、この先肝硬変、さらには肝不全、肝臓がんへと進行する可能性も十分考えられます。その治療方法として、近年導入されるようになってきている画像検査などをはじめとする検査治療を重視することになります。NASHに関しては特に、そこから先に症状を進行させない治療を徹底する必要があります。

以上で、脂肪肝についてのお話は終わりです。脂肪肝というと、肝臓に脂肪がついてしまっただけというふうに感じられる人が多いようですが、これがさまざまな病気へのプロローグとなってしまうこともご理解いただけたかと思いますので、予防、治療ともにしっかりと行っていただきたいと思います。

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