飲酒習慣がない人にとっての脂肪肝をデータでチェックしよう!

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アルコールとは無関係の脂肪肝について

脂肪肝の中には、アルコールが原因で発症するタイプと、アルコールとは無関係のタイプとがあります。アルコールと無関係な脂肪肝のほうが厄介なことが多いです。そして、そのタイプの脂肪肝にも実は種類が2とおりあります。ひとつが、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)であり、もうひとつが、脂肪肝というよりは、脂肪肝をさらに悪化させた肝炎の一種である、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)があります。

NAFLDにしてもNASHにしても、どちらもNAで始まっていますが、これは、ノンアルコールの頭文字です。つまりこれらの肝臓疾患は、アルコールとは無関係の肝疾患を意味しています。

これらはどちらもほとんど自覚症状がないことで知られる肝疾患ですが、だからこそ、ついつい放置しがちになってしまう肝疾患であるという怖さがあります。放置して悪化させてしまうと、やがて肝硬変という非常に怖い病気を発症することになります。肝硬変が悪化すれば、そこから肝不全、さらには肝臓がんなどという致命的なレベルまで病気が悪化することもあります。

そのため、脂肪肝だからといって、そして症状がないからといって、軽視することが絶対に許されないのが、脂肪肝という病気の最大の特徴になります。それでは、ここからはNAFLDやNASHに関するデータを検証していくことにしましょう。

NAFLD・NASHに関するさまざまなデータ

NAFLDやNASHに罹患している人は、イメージとしてはどちらかといえばそれほど多くはないように感じられるかと思います。なぜなら、NAFLDやNASHは、お酒を飲まない人が罹患する脂肪肝であり肝炎であるといえるからです。実際のところはどうなのでしょうか?

NAFLD・NASHの罹患率に関するデータ

NAFLDやNASHに罹患している人は非常に多いです。健康診断を受診する成人男女のうち、実に20%~30%にものぼる人が、現状ですでにNAFLDを発症しているのが現状であり、しかもそのうちの10%~20%がNASHを発症しているということで、これはかなり心配な数字であるといえます。

なぜ心配なのかというと、NAFLDやNASHは、非アルコール性脂肪性肝疾患・肝炎ですから、飲酒習慣の有無にかかわらず、健康診断を受診した人を対象としたデータになっているからです。つまり、お酒を飲んでいないにもかかわらず、脂肪肝を発症している人が、飲酒習慣がある人も含めた全体の2~3割にものぼるということです。肝機能の悪化はアルコールと結びつけて考えられるだけに、この数字はかなりの罹患率であるということを示しています。

NASHの予後に関するデータ

NASHは単なる脂肪肝ではなく、NAFLDが悪化した結果肝炎を発症したケースの肝疾患です。ですから、この時点である程度危険な状況が肝臓におよんでいることには間違いありません。しかしそれでもなお、肝臓を酷使する、あるいは気づかないで放置してしまうといったケースも見られ、その後かなり怖い別の肝疾患を招く原因になってしまいます。

それを物語っているのが、NASH罹患者のうち、5~20%の患者さんが、後の5年~10年の間に肝硬変を発症するというデータです。肝硬変は、将来的に生命の危険をおよぼす可能性がある最も怖い肝疾患のひとつです。以上の理由から、NASHに罹患したらできる限りの治療を行うことが重要であるといえます。

NAFLDにしてもNASHにしても、自覚症状が出にくいという病気の特徴が、この病気の難しさでもあるといえます。また、基本的にはアルコールとは無関係な生活習慣病なので、逆に対処が難しいところもあるのです。症状が出ない以上は、やはり健康診断や血液検査を定期的に受けておくということが、何よりも重要ということになるでしょう。血液検査のデータをもとに、糖質や炭水化物の摂取を制限しつつ、できるだけ肝臓に負担をかけない食生活、そして日々の運動などの生活習慣を身につけることが大切です。

もちろん、新たにアルコール摂取が習慣化するようなことがあってはならないことは言うまでもありません。

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