飲酒習慣が肝臓疾患の原因!飲酒と肝臓疾患の関係をデータ化!

生活習慣病の症状、予防方法、治療方法、データを知り、生活習慣病と向き合いましょう!
    

アルコールが関係している脂肪肝について

飲酒習慣と肝臓疾患の関係を説明するために、まずは脂肪肝に関する知識を共有しておきたいと思います。脂肪肝の中には、アルコールとは無関係なタイプと、完全にアルコールが影響したタイプとがあります。今回は、アルコールと関係があるほうの(つまり、飲酒習慣がある人の)脂肪肝についてお話します。

アルコールと無関係な脂肪肝をNAFLD(非アルコール性脂肪性肝疾患)と呼びます。これが悪化することによって発症する肝炎を、NASH(非アルコール性肝炎)と呼びます。これに対し、飲酒習慣によって発症する脂肪肝をアルコール性脂肪肝、そしてこれが悪化すると、アルコール性肝炎とそれぞれ呼ばれます。そしてこの両者を合わせてアルコール性肝疾患と呼ぶことがあります。

ここからアルコール性肝疾患に関するデータを参照しつつ、検証していくことにしましょう。

アルコール性肝疾患に関するさまざまなデータ

アルコール性肝疾患は、飲酒習慣がある人がかなりの確率で罹患する疾患です。そのことを端的に表現しているふたつのデータがあります。まずは、平成26年のデータに注目します。このデータによると、生活習慣病のリスクが高いといわれる飲酒習慣がある日本人は、男性で15.8%、女性で8.8%にあたる人がアルコール性肝疾患に罹患します。

ここで生活習慣病のリスクが高い飲酒習慣というのは果たしてどのような飲酒習慣であるのかということについてもお話しておきましょう。生活習慣病のリスクが高い飲酒習慣としてのひとつの目安となるのが、多量飲酒者であるかどうかです。多量飲酒者という定義は、1日のアルコール摂取量が60gを上回る人を指します。アルコール60gを日本酒に換算すると、3合(ビールに換算すると350mL缶を3本分)以上の飲酒量がある人ということになります。

上記の飲酒量をベースとした飲酒習慣を送っている人は、生活習慣病のリスクが高まる人に分類されます。思い当たる人は、どうか注意していただきたいと思います。

ただし、これはあくまでも目安であって、すべての人に当てはまるというわけではありません。アルコール代謝能力というのは、人それぞれ(肝臓それぞれ)で変わってきますので、もしかしたら日本酒3合、缶ビール3本を下回る飲酒量であったとしても、場合によっては多量飲酒量をオーバーしている可能性もありますので、その点は注意が必要になります。

ちなみに、生活習慣病リスクを高める飲酒習慣がある人が最も多い年代は、男性が50代、女性が40代であるということがわかっています。確かに一番お酒を飲むことができる、また、飲む機会が多くなると思われる年代ではありますが、だからこそ、自分で飲酒量をコントロールすることも重視しなければならない年代でるともいえます。

また、平成22年、24年、26年の推移で見ると、生活習慣病リスクを高める飲酒習慣をする女性が徐々に増加してきているということもわかってきています。同時期に、男性はほぼ横ばいです。

もうひとつ興味深いデータがあります。それは、これまでお話してきた、生活習慣病リスクを高める飲酒習慣について、アルコール摂取量などの情報を認知していた人がどれくらいいるのか、という情報です。同じく平成26年のデータでは、上記をちゃんと認知していたという人は、男性では29.3%、女性は27.4%にものぼり、これは意外と優秀というか、情報としては多くの人が知っているというふうにも感じられます。

ただ、それであるにもかかわらず、ご自身の肝臓をいたわるような結果には、数字ほどなっていないということについては、少し心配な部分でもあるといえるでしょう。

飲酒習慣による肝疾患と死亡者数の関係

アルコールがかかわって、主に肝臓をはじめとした器官を患って、それが原因で死亡する人は、毎年約3万5000年にものぼるといわれています。上記のように、生活習慣病リスクを高める飲酒習慣がどういうものであるか知っているにもかかわらず、そのリスクを度外視して飲酒を続けてしまった結果、肝臓をはじめとしたさまざまな臓器を病んで、結果的になくなってしまう人が、少なく見積もっても3万人はいるというデータです。

ということは、ここであらためてアルコールという飲料の依存性の高さが実感できるデータであるともいえます。飲酒習慣がある人は、どうかこの事実をちゃんと理解して、お酒を楽しんでいただきたいと思います。

アルコールは、日本人の多くの人が楽しむ飲料です。いや、日本人だけではありません。アルコールは、世界中の人々を楽しませることができる魔法の水であるといえるでしょう。ただ、飲み方次第でその楽しみが悪夢へと急転してしまうこともあります。諸外国人にくらべてアルコール代謝能力に乏しい日本人は、特にそのことを注意しながらアルコールを摂取しなければなりません。健康でさえあれば、この楽しみを永く続けることができるのです。

Top