血糖値をこまめにチェックして、早めに糖尿病の予防をしよう!

生活習慣病の症状、予防方法、治療方法、データを知り、生活習慣病と向き合いましょう!
    

血糖値と糖尿病に関するデータ

一定期間以上血糖値が基準値よりも高い状態にあるとき、その症状は糖尿病と定義されます。周知のとおり、糖尿病は生活習慣病を代表する疾病です。今回は多くの日本人が悩む糖尿病がテーマになりますが、まずは血糖値の基準値が範囲にあると糖尿病になるのかというところからお話していきます。

空腹時血糖値の正常範囲

(空腹時)血糖値の基準値は、80~110mg/dLです。つまり、空腹時であるにもかかわらず、血糖値が常時110mg/dLを超えている人は、残念ながら糖尿病ということになります。もちろん、80mg/dLを下回るのもまずいです。この場合は糖尿病とは呼ばれませんが、いわゆる低血糖と呼ばれる状況であり、80mg;dLを大幅に下回るようなことがあれば、短時間でも非常に大きな危険を伴う状況であるといわなければなりません。

血糖値は高すぎるのはもちろん、低すぎてしまうことにも注意をしておかなければなりません。長期的に危険が迫るのが高血糖で、緊急を要するのは低血糖ですが、糖尿病の対象になるのは高血糖の患者さんだけです。

糖尿病の罹患者数や合併症、血糖値にまつわるデータ

現在糖尿病に罹患している患者さんの人数は950万人といわれています。糖尿病治療のための年間医療費は1兆2076億円にのぼるとされます。そして、糖尿病が原因で死亡した人の数は年間1万3669人にのぼります。

これだけ健康意識が高まっている日本でありながらも、年間推移で見ると糖尿病患者の数は増えてきています。これは正直意外な感がありますが、ただ、糖尿病予備軍に関しては、その数が減少傾向にあります。糖尿病予備軍の詳細については後述しますが、予備軍に限っては、健康意識の高まりが数字に現れているといえます。と同時に、一度糖尿病を発症すると治りづらいという病気の特徴も、年間推移で増加傾向にあることが示しています。

糖尿病がもとで発症する生活習慣病

糖尿病がさまざまな合併症を発症することについては、すでによく知られるところかと思います。合併症とはいっても、血糖値の高さと直接的な関係がある疾患が合併症のリスクとして非常に高くなります。そういった合併症はやはり重篤な病気が多いです。ここでは糖尿病の合併症に関するデータを追っていきましょう。

糖尿病というと、やはり目の疾患が思い浮かぶことになるでしょう。日本人の失明の原因として、糖尿病は非常に密接に関係しています。実を言うと、糖尿病は、失明の原因としては2番目に多いといわれています。血糖値が高いと、目の網膜と呼ばれる部位を損傷してしまうことが多く、これが高い確率で失明の原因になります。

そして、糖尿病というとやはり腎疾患が顕著に起こりますが、透析が必要になる腎疾患の原因としても糖尿病がダントツで1位です。また、糖尿病の合併症は非常に幅が広く、目や腎疾患にとどまりません。実は、脳卒中のリスクに関しても、糖尿病罹患者の脳卒中発症リスクは糖尿病を発症していない人の3倍以上といわれています。

さらに怖いのが心疾患です。心疾患のうち最も多いのが狭心症と心筋梗塞ですが、実は狭心症と心筋梗塞に関しても、糖尿病罹患者は糖尿病を発症していない人にくらべて3倍~4倍のリスクがあると考えられています。脳疾患や心疾患の場合、発症してからの猶予がないという意味では非常に怖い病気であるといえます。

年齢別に見る糖尿病のデータ

ここまですでに糖尿病に関するいろいろなデータを見てきましたが、今度は糖尿病データを年齢別で分析するという形でアプローチします。

糖尿病という生活習慣病は、ポピュラーというと少々語弊を伴うことになるとは思いますが、数ある生活習慣病の中でも代表格であることは事実です。ただ、年齢別で糖尿病を見るとき、正直どのくらいの年齢で糖尿病罹患率が高いのかということに関しては、いまひとつイメージができていない人が多いようです。

結論からいいますと、糖尿病人口が最も多いのが、70歳以上79歳未満で、この年代での糖尿病検診受診者10万人あたりの罹患者数が、意外にも他の年代を圧倒的に上回る1221人ということになります。次いで多いのが80歳以上89歳未満で、同10万人あたり1164人、その次が60歳以上69歳未満で同848人という順になっています。

こうして見てみると、生活習慣病の年齢的な特徴を考えれば、だいたい順当かな、という気もします。と同時に、ある程度の年齢を重ねると、やはり非常に多くの人が糖尿病に罹患しているということもわかります。

糖尿病が強く疑われる男女別の比率

さて、ここまでは年齢別で糖尿病のデータを見てきたわけですが、今度は男女別の比率に関するデータを参照してみたいと思います。まず、糖尿病が強く疑われる人口比率(平成26年)ですが、男性が15.5%、女性が9.8%という数字が公表されています。ただ、ここ数年ほとんど変化がないとはいえ、しかし微妙に増加傾向にあるというのが、ひとつ大きな心配材料であることには間違いありません。

糖尿病検診受診率の推移

健康意識が高まっている日本において、糖尿病の検診受診率は昭和の時代から平成8年まではかなりのハイペースで増加の一途をたどっていました。平成8年をピークに、平成11年まではやや減少傾向に転じましたが、しかしそこから再び増加に転じて現在に至っています。ちなみに平成17年には再びピークに近づき、糖尿病検診受診者数は160万人に迫るまでになっています。

糖尿病予備軍と呼ばれる人の血糖値について

一般的に、血糖値が常時高い人が糖尿病患者と呼ばれるというお話は、すでに上でお話してきましたが、現状糖尿病の診断は受けていないものの、将来的に糖尿病に罹患する可能性がある、あるいは現在もしかしたら糖尿病をすでに発症している可能性がある人を、糖尿病予備軍と呼びます。糖尿病の前段階であるとも言われることが多い状態ですから、糖尿病予備軍ということば自体は、おそらく聞いたことがある人が多いと思います。

では、糖尿病予備軍の血糖値などの数値はどういった範囲が相当するのかということについてお話しましょう。とはいえ、実はこれがまた難しい判断になります。というのも、血糖値のようにバラつきのある数値には、糖尿病をすでに発症しているかどうかのボーダーラインが細い線のようなラインではなく、かなり広い幅を持たせたラインとして設定されているのからです。

ですから、その太いラインより高い血糖値の患者さんは糖尿病を発症しているということになり、ラインの下側に完全に入っていて、ラインとかかる部分がまったくない人が、糖尿病に関しては健常者であるという判断になるのです。つまり、イメージとしては、幅のある太いボーダーライン上に位置する人が、糖尿病予備軍に相当していることになります。これを境界型糖尿病と呼ぶこともあります。

糖尿病予備軍の場合、一般的にはこれまで一度も糖尿病を発症したことがない人で、境界型の血糖値データを示す人が属するテリトリーになります。なぜそんな話をするのかというと、一度明確な糖尿病を発症した人が治療を行うことによって、境界領域に落ち着いているケースもあるからです。この場合はあくまでも糖尿病が寛解かそれに近い状態にあるだけのことであって、糖尿病が完治したわけでもなければ、糖尿病予備軍に属するわけでもないと考えるのが一般的なのです。

糖尿病は生活習慣病を代表する病気ですが、合併症が表れない限りは自覚症状もほぼ現れませんので、上記のようなデータで判断することが非常に重要になります。糖尿病の有無の判断にしても糖尿病を予防するにしても、上でも触れた糖尿病検診を定期的に受診することが大切であるといえます。検診を受けていない人はぜひ受けるようにしていただきたいと思います。

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