COPDは徹底的な予防を!そのためにも検査などによる発見が最重要!

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COPDは徹底的に予防すべき!

COPDを発症した患者さんのうち、実に80%~90%に相当するといわれるのが、喫煙者による症状の発症です。喫煙者がCOPDを予防するとなると、大前提となるのはやはり禁煙です。そして、不飽和多価脂肪酸やオメガ3系脂肪酸の摂取などによる食生活の見直しも予防の効果があります。

COPDは非常に怖い病気であるというイメージがあり、それは事実なのですが、しかし予防を徹底することで罹患をほぼ完全に防ぐことができる疾病でもあります。そして、万一COPDに罹患したとしても、早期発見さえかなえば、ふつうはその後大きな問題へと発展することはないと考えられている疾病です。

COPDの予防や早期発見には厚労省も動いている!

2010年のことですが、厚生労働省がCOPDの予防や早期発見に対して、今後の慢性閉塞性肺疾患(COPD)の予防・早期発見についてと題して意見書をまとめ公表しています。厚労省がまとめた意見書によりますと、COPDの予防は禁煙が前提になること、そして、早期発見により、その後の治療や症状の負担が大幅に軽減できるとの見解を示しています。

そして、COPDの予防や早期発見の充実をはかるためにも、COPDの正しい知識を広く流布すること、そしてCOPDによる社会的損失を最小限にとどめるための具体的な策をこれから講じるとの意見をまとめています。そして、厚労省のCOPDに対するそうした動きが、早々に現れています。

日本医師会、呼吸器学会もCOPD対策へと動く

厚生労働省の動きに呼応するように、日本医師会や呼吸器学会もCOPDの対策へと動きはじめています。そのひとつとなるのが、日本医師会、呼吸器学会をはじめとする4つの団体が日本COPD対策推進会議を行ったという動きです。

同会議の内容を簡単に要約しますと、COPDの疑いが認められる患者に対し、病院単位でそれなりの専門性のある検査を実施していこうという意見がまとめられたということになります。COPDの場合、一般の健康診断では発見できない場合がほとんどです。ということは、健康診断で異常なしの結果を得てしまった(特に喫煙者の)患者さんは、COPDを早期に発見することができなくなってしまうということになります。

日本医師会、呼吸器学会ら4団体は、そうした現状を危惧し、今後COPDの対策を病院単位で実施できるような方向性を打ち出したということになります。具体的には、40歳以上のCOPD疾患の疑いがある患者さんに対し、IPAG問診票と呼ばれる問診票の作成と、いわゆる肺年齢がわかるハイ・チェッカーというシステムを導入するなどの対策が検討されています。

肺年齢に対する認識が今後広まる

上で、肺年齢ということばが出てきましたので、今後認識が広まる可能性がある肺年齢について、簡単に説明を加えておくことにします。

肺年齢とは、実際の年齢では一般的にどのくらいの肺機能が発揮されるのかという肺機能に関する概念です。実際の年齢と現状の肺機能との開きがどのくらいあるのかを知ることで、COPDの発覚を早めるということが最大の狙いになります。

つまり、肺年齢についての知識を一般患者が有することで、問診によってかかりつけの医師に現状を伝達することが可能になり、結果的に、COPDの早期発見につながるという考え方です。

呼吸機能(肺活量など)は20歳をピークに減少すると考えられています。20歳以降年齢ごとの呼吸器能の基準に対して、患者さんの呼吸機能が低ければ、呼吸機能以外の生活習慣と総合的に判断して、COPDを発症している可能性が具体的に推測できます。このことが、COPDの早期発見につながると期待されます。

上記の理由から、おそらく今後、肺年齢という認識が今後広まっていく可能性が高いと考えられます。

今回は、どちらかといえば患者さん本位ではなく、公的機関や医療機関の目線の内容になりましたが、COPDの予防や早期発見は、他人ではなく自分で対策することが重要であるということの裏付けにもなりました。

というのも、COPDの予防のための最大のファクターは、禁煙という患者の意思であり、また、ふだんの生活の中で呼吸器に関する情報をかかりつけの医師に伝達するのは、患者さんの重要な役目ということになるからです。公的機関や医療機関は、そのための道をつくるというだけのことです。

今回のお話から、今後COPDの予防や早期発見への対策が具体化していくことが想定されますが、だからこそ、患者さん個々が今まで以上に注意深くご自身の呼吸器の状態を把握する努力が大切であるということになるのです。

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