こどもの脂肪肝は深刻!注射不要なら脂肪肝検査は簡単にできる!

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こどもにとっての脂肪肝

脂肪肝というと、酒が好きな成人ばかりが発症しやすいイメージがあります。ところが実際は、程度問題があるにしても、お酒を飲まない脂肪肝のほうがアルコール性の脂肪肝よりも深刻なケースもあります。そして近年問題視されるようになってきているのが、成人の脂肪肝ではなく、こどもの脂肪肝です。

こどもが発症する脂肪肝である以上、はじめから非アルコール性の脂肪肝であることは間違いありません。しかも、まだいろいろな意味で抵抗力が大きくないこどもの肝疾患であるということもあって、一般的な成人の脂肪肝以上に、今後のダメージが大きくなってしまう不安はどうしても大きくなります。

だからこそ、肝疾患が疑われる何らかの症状をお子さんが発症したとしたら、できることならすぐに肝機能検査を行うことが望ましいといえます。中でも最も基本であるのが脂肪肝検査ですから、まずは脂肪肝検査から実行し、その結果次第でそれ以降の治療や対策を考えていけばよいということになります。ここまでは成人の脂肪肝検査とまったく同じです。

近年こどもの肥満が増加の傾向にありますので、特に肥満を発症しているお子さんの場合、肝機能自体に問題がなくても、脂肪肝を発症している可能性もあります。ですから、肝機能検査とまでいかなくても、とりあえず脂肪肝検査だけでもしておきたいという気持ちは、将来あるお子さんをもつ親御さんとしてはだれもが持っていることと思います。

こどもにとっての脂肪肝検査事情

ところが、こどもの脂肪肝検査は、私たち成人のようにスムーズに行われるものではないことが多いです。なぜかというと、脂肪肝検査の際には血液検査をしなければ何もはじまらないからです。そして、血液検査の方法としては、当然注射をして血液を採取しなければならないことになります。これは、成人であろうとこどもであろうとまったく同じことです。

お子さんをお持ちの親後さんであれば誰もが知るところかと思いますが、注射が好きなこどもなどほぼいません。具合が悪いという自覚症があったとしても、注射をされるかもしれないリスクがあるという理由で、病院には行かないと言い張るお子さんも少なくないということは、非常によく耳にする話です。

とすると、将来的に心配が大きい脂肪肝検査も、血液検査のためにどうしてもできないというケースが少なくないということもまた、想像に難しくはないでしょう。注射嫌いなこどもにとって、血液検査だけは好きになりなさいなどという注文が簡単に通用するはずがないのです。

しかしそんなお子さんの脂肪肝検査が、もしかしたら今後はもっと簡単に受けられるようになっていく可能性が指摘されているのです。

こどもの脂肪肝検査に絶大の期待!フィプロスキャンという新たな手法について

こどもが注射を怖がるのは、今にはじまったことではありません。ところが近年は注射針にも著しい進化が見られるようになってきており、昔にくらべると注射もそれほどまでに強い痛みを発しないことが多くなってきているようです。しかしこどもにとって注射は、もはや痛いかどうか以上に、自分の皮膚の中に針が撃ち込まれる恐怖に打ち勝つこと自体が容易ならざる課題なのです。

しかし、こどもの脂肪肝検査では、今後もしかしたら注射が不要になるかもしれないという研究が、一定の成果を見たとの報告がなされているのです。注射をしないということはつまり、脂肪肝検査のために血液検査は行わないということを意味します。ではどのようにして脂肪肝検査を行うのかというと、実は、こどもの肝臓に特殊な音波を当て、肝臓から反射してきた音波を解析することによって、脂肪肝の有無や罹患レベルを知ることができるという手法になります。

注射をつかわないその手法のことを、フィプロスキャンと呼びます。脂肪肝を発症し、その後肝硬変などに症状が悪化すると、肝臓に当てた音波の波形に変化が見られるようになります。このことにヒントを得た手法が、そのフィプロスキャンという手法になるのです。

フィプロスキャンであれば、注射のような痛みは一切発生せず、これならば注射を怖がるこどもであっても、脂肪肝検査を簡単に行うことができるようになるはずです。実際、このフィプロスキャンという手法で脂肪肝検査を行うと、肝臓がある脇腹あたりにちょっとした振動を覚えるだけで、すぐに検査は終わってしまうのです。

成人の脂肪肝の場合、もちろん症状の程度にもよりますが、脂肪肝を改善するための治療方法としては、やはり注射や投薬治療で行うことになるということも知られています。ただ、特にまだ小さなお子さんの場合、脂肪肝の治療では注射をつかうこともありませんので、こどもにとっての脂肪肝検査や脂肪肝治療は、もしかしたら今後は注射を一切必要としない可能性も生まれるのです。

フィプロスキャンという手法に関しては、実は脂肪肝だけでなく、肝硬変の際の肝臓の状況もわかるようになってきています。とすると、お子さんがかかってしまった肝硬変や、あるいはC型肝炎などの検査や治療にも、このフィプロスキャンという手法が役立つ時代がやってくるかもしれません。

ほとんどすべてのこどもが注射を嫌がるというようなお話をしてきましたが、本音を言えば、私たちのように成人であったとしても、注射が好きな人なんておそらくいないでしょう。その意味では、こどもに限らず、いくつになっても注射なんてできることならしたくはありません。

ただ、もし今後このフィプロスキャンという手法が一般化されれば、こどもだけでなく、もしかしたら成人にとっても救世主かそれに近いスーパーアイテムとして期待できる時代も夢ではありません。

ただ、もう少し望みを言えば、脂肪肝をはじめとする肝機能検査だけではなく、いろいろな種類の病気や検査に対して、このフィプロスキャンという手法か、それに近い手法の検査方法が確立されたらいいな・・・というふうにも思います。そういった変化・進化にも期待を寄せつつ、生活習慣病関連のさまざまなニュースに今後もしっかりとチェックしていきたいと思います。

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