肥満の若者急増中!肥満の意味を正しく理解する

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太っているとは思わない若者

肥満の若者が増加の傾向が見られるようになってきました。まだ日本ではそこまで顕著な状況ではありませんが、アメリカではこの状況は深刻です。インターネット環境の整備によって、若者の肥満が懸念される生活環境が構築されつつあるということは、アメリカに限ったことではありません。

肥満の若者が増加している背景には、本人が自身の肥満を認識していないというところに最大の原因あるのかもしれません。若者の多くが、年配者や年少者にくらべて美意識が高い世代です。ファッションへの感度の高さを見ても、それは明らかでしょう。特に若い女性は、痩せすぎが指摘されるほど、ダイエットに傾倒する女性のほうがむしろ多いくらいです。

そうした背景を考えると、若者の多くが自身の太りすぎには敏感すぎるほどであるといえます。ところが、一部の若者に限っては、太りすぎに対する意識が希薄であるといわざるを得ません。なぜ太りすぎに対する意識が低くなってしまうのかというと、そこには大きな理由があります。

それは、自分が太っているとは思っていないという理由です。つまり、肥満に対する意識があまりにも低すぎる若者が近年増えてきているということになります。では、何が若者にそうした意識の低下を及ぼしているのか、そして、その対策は何かということについて、今回は考えていきたいと思います。

自身の体重に関する客観的な目を!

少し前には、隠れ肥満ということばが注目を集めた時期がありました。隠れ肥満とは、見た目や体重と身長のバランス(BMI)からは肥満とはいえないにもかかわらず、体脂肪率を見ると十分に肥満であるといえる状態を指します。肥満の若者が増加している背景には、もちろんこうした隠れ肥満の人が増えているという側面もあります。

ただ、体脂肪率をチェックする以前に、明らかに肥満であるといっても過言ではないレベルの体型やBMIにも目をつぶってしまう若者が増えていることもまた事実です。では、美意識が高いはずの若者になぜそのようなことが起こってしまうのでしょうか?

実は、そこには性格的な要因が隠されていたりもするのです。というのも、自身を他者と比較しようとしないことで、自身の体型やBMIに対して執着がなくなってしまうからです。つまり、鏡を見ても、髪型や汚れをチェックするだけで、体型に関しては気にしない若者が増えているのです。そして、体重計の数字を見ても気にしない、あるいは体重計に乗らない若者も増えているのです。

確かに、SNSをはじめとするコミュニケーションツールが進化した現在では、対面の友人は不要と考える若者が増えている傾向にはあるようです。それが、自身の体型や体重に対して無頓着になってしまう若者の増加を助長しているという事情も多少あるでしょう。

ただ、事情はどうあれ、肥満というのは自身にとっての遠い、そして近い将来の健康を害する危険をはらむファクターですから、肥満を放置することだけは避けなければなりません。そのためにも、自身の肥満に気づかないということ自体、非常に危うい状況であるといわなければなりません。

そうした事態を改善するためにも、若い人には自分の体型や体重に対して、もっと客観的な目をもっていただきたいと強く思います。将来を支える人には、長く健康であっていただかなければなりません。

体型や体重に客観性をもたせる方法

それでは、自身の体型や体重に客観性をもたせるためにはどうしたらよいかということについて考えていくことにします。若い人であれば、本来客観的に自分を見る力は年配者や年少者にくらべて高いはずです。ただ、自身の肥満に気づくことができていない若者にとっては、客観性をもつための方法を知るところからスタートすることが重要です。そのためのいくつかのポイントを挙げていきます。

標準体重を知り、自身の体重と比較する

体重には、標準とされる範囲があります。標準体重は、

身長[m]×身長[m]×22

で導くことができます。この体重と現在のご自身の体重を比較するという方法が考えられます。ただし、標準体重はあくまでもひとつの基準であって、1gズレてもいけないというわけではありません。一定の許容範囲がありますので、その範囲内に収まることが重要です。

その許容範囲は、BMIという身長と体重のバランスの指標となる数値から導くことができます。

BMIを計算して肥満であるかどうかを判断する

体重と身長のバランスの適正範囲を示す指標として、BMI(ボディマス指数)が用いられることが多いです。ご自身が肥満であるかどうかの判断基準として、自分のBMIを計算するという方法があります。BMIは、

体重[kg]÷(身長[m]×身長[m])

により導かれます。この数値が18.5以上25未満の範囲に収まると、身長に対する体重が適正であると判断されます。25以上30では肥満1度、30以上35未満で肥満2度、35以上40未満で肥満3度、40以上で肥満4度と、それぞれ肥満の度合いごとに分類されます。ちなみにBMIが18.5未満の人は、痩せすぎと判断されます。

BMIを計算して、その数値が25以上になってしまった人は肥満ですので、計算結果を参考にしつつ、適正範囲に入るような生活習慣を送るように努力してください。

このように、ご自身の体重を数値化して客観視することができれば、自分が肥満であるかどうかを明確に認識することができます。肥満の予防は、まずはこうした自覚が必要になります。

今後懸念される若年層の肥満の対策に向けて

現在日本では、肥満が与える健康上のトラブルは、40歳以上の中高年を対象にしている印象があります。しかしアメリカではすでに、40歳未満の若年層の肥満への警鐘を強く鳴らすようになってきています。中国では、裕福層の肥満児の問題が深刻化しています。

日本は幸い、そこまで若年層の肥満は深刻ではありません。しかし、欧米諸国や中国とくらべても、労働時間は長い傾向にあるのが日本の社会です。運動不足やストレスによる暴飲暴食が原因となって今後若年層の肥満が増加する潜在的なリスクは、日本にも十分考えられます。

現状大きな動きはありませんが、これからは社会を挙げて、若年層以下の肥満への対策が、日本でも検討されるべき時代に突入するのかもしれません。そしてできることなら、そういうことにならないよう、肥満への意識を日本人が個々で高めていくことが望ましいといえるでしょう。

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