ビール腹には要注意!トイレが近い人にも問題アリの危険性が大!

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要注意!ビール腹だからといって笑っていられない!

お腹が出ている人は、一般的な美的センスからすれば少々不格好に見えるのがふつうだと思います。しかしながら、どこか滑稽で、愛らしさが感じられることも事実です。お腹が出ている人のほうが優しいイメージがありますし、話しやすさ、親しみやすさがあることも否定できません。特に、ビールが好きな男性の出っ張ったお腹をビール腹などと、愛情を込めて呼ぶこともあります。

ただ、そのいわゆるビール腹に関しては、実は以外と健康面での問題になる可能性が大きいと考えられているのです。そこで今回は、特に前半はこのビール腹をテーマとしてお話していくことにします。

そもそもビール腹ってどんなお腹?

ビール腹というからには、ビールをたらふく飲んで、お腹が丸々と出っ張った状態を指す・・・ように感じられるかもしれませんが、一般的にいうビール腹というのは、別にビールを飲むか飲まないかは問題になりません。サイズ云々ではなく、見た目上、お腹が突き出たような体型の人のお腹を指して、ビール腹と呼ぶことが多いです。

私たちは、生活習慣を健康と関連させて考えるとき、健康診断や血液検査などの数値からさまざまな情報を読み取り、健康状態を判断するところからスタートします。特に、肥満やメタボリックシンドロームの判断となると、いわゆるBMIという数値を参照することになります。ところがビール腹の人は、たとえBMIの数値や血液検査の数値などに採りたてた問題がなかったとしても、体型自体に問題があるという考え方も近年採用されるようになってきているのです。

BMIなどの数値に問題がないのにもかかわらず、ビール腹の人が健康面の問題に見舞われやすい理由を、次のところで考えます。

ビール腹にはどんなリスクがあって、なぜ問題となるのか?

ビール腹にリスクがあると考えられる理由は実にシンプルです。ビール腹になるということは、それだけでもう非常にリスクが高い状態であるといえます。皮下脂肪がお腹に蓄積しているケースでは、ビール腹の人はいわゆる肥満、もしくはメタボリックシンドロームである可能性が高いです。おそらくそうした人々は、BMIの時点で標準の数値を上回ることになるでしょう。それはすでに、できるだけ早く改善しなければならない数値であるといえます。

ただ、BMIに問題がある人以上に、場合によってはリスクが大きいと考えられるのが、標準体重の人がビール腹を抱えているケースです。BMI自体に問題がないにもかかわらずビール腹を抱えている人は、皮下脂肪ではなく、内臓脂肪が蓄積している可能性が高いです。内臓脂肪の蓄積は、皮下脂肪以上に健康面では問題視されるケースが大きいと考えられるのです。

なぜ内臓脂肪の蓄積が問題視されるのかというと、実は、このタイプを特に内臓脂肪型肥満と呼び、2型糖尿病、心疾患、脳疾患などのリスクが著しく上昇すると考えられているからです。厳密に言えば、ビール腹(内臓脂肪型肥満)の人で、肥満体型やメタボリックシンドロームではないという人(要は、BMIで標準範囲内の人)は、ビール腹ではない人にくらべて、1.9倍近くの死亡リスクがあるとまで考えられているくらいです。

ですから、ビール腹というのは、どこかユーモラスでどこか優しげに見えたりもする体型ではありますが、そういうお腹を持っているご本人は、できるならビール腹から脱却していただいたほうがよいと言えるのです。死亡リスクが高い以上は、少しビール腹の解消のための努力をしてみてもよいのかもしれませんね。

トイレが近いのは悪いことなの?

たとえば、体重が多いという人はそれだけで問題視されますし、汗が多いというと、多汗症などという特別な病気としてあつかわれることもあります。ただ、トイレが近い人に関しては、これもどちらかといえばその人の個性といった形で解釈されることが多いような気がします。

今の時代、水分を摂取することが重要であるということが昔よりもずいぶんいわれるようになってきています。ですから水分を多めに摂取することで、どうしても以前にくらべてトイレが近くなってきたという人もいると思います。また、年齢を重ねれば、自然とトイレが近くなるのも、これを問題視して改善しようとする人よりは、そうした状況を受け入れてうまくつきあって行こうと考える人のほうが多いような気がします。

 

ただ、実はトイレが近いということが、ある問題の兆候となっている可能性もあるのです。また、年齢を重ねてトイレが近くなることはほんとうに仕方がないことなのだろうか?というところにも着目しつつ、ここからはトイレが近いという症状・状況についていろいろお話していきましょう。

頻尿は泌尿器科系の病気をはじめとするさまざまな病気のサインになりえる

排尿回数が多い症状は、体重超過の肥満症・メタボリックシンドロームや、汗が多い多汗症などと違って、症状やシンドロームといった用語で表現されず、単に頻尿と呼ぶことが多いです。それだけに、トイレが違いこと自体はそれほど問題視されないことが多い印象を受けますが、実は、頻尿は泌尿器科系の病気をはじめとするさまざまな病気のサインになりえるということも、近年の研究でわかってきているのです。

また、頻尿は加齢を原因とする症状であると考えられることが多いようですが、実際には、年齢を重ねたからといって必ずしも頻尿の症状をともなうとは限らないこともわかってきています。頻尿によって疑われる症状は、泌尿器科系の病気に関しては当然のことですが、それ以外にも、腎疾患、糖尿病などのリスクが考えられます。

そして、もうひとつ頻尿を発症している人の多くに共通するあるリスクがあるということも、研究の結果としてわかってきています。

塩分の過剰摂取が頻尿の原因になる!

一般的な考え方からすると、塩分を過剰に摂取することで水分も過剰に摂取しやすいために、塩分を摂取すると頻尿を発症する可能性が大きくなる・・・というメカニズムの推定は比較的容易です。しかし近年の研究でわかってきているのは、直接水分を摂取することではなく、塩分摂取による交感神経系の活性の傾向に着目して行われているのです。

実は、塩分を過剰に摂取することによって、交感神経系のバランスが崩れやすくなるということがわかってきています。その結果、トイレが近くなりやすくなるという症状、すなわち頻尿が起こりやすくなるのです。しかも、塩分の過剰摂取は昼間の排尿回数よりも夜間の排尿回数がより多くなるという結果も得られました。

夜間のトイレが近いことが大きな問題

同じトイレが近いという症状であっても、昼間の時間帯に排尿回数が多くなるのと、夜間にそうした状況を招くのとでは、ことの重大さが違います。昼間であれば、もともと起きている時間帯ですから、精神的に落ち着かないということを除けば、そこまで大きな問題とはなりません。

しかし、夜間のトイレが近いとなるとそうもいきません。睡眠を妨害する尿意は精神的にも肉体的にも大きな問題となりますし、そうした状況が毎日毎夜繰り返されるとなると、事態は深刻になります。夜間の頻尿によって睡眠障害を発症する人は多いですし、また、夜尿症を発症する高齢者も増加傾向にあります。

特に高齢者は、加齢による頻尿が起こっていると思いこんでしまう人が多いですが、しかし実験的に塩分摂取量を減らしてみたところ、夜間の排尿回数を減らすことができたという事例も数多く報告されています。そういった事例からも、頻尿の改善、さらには健康面全体の見直しにもつながる夜間の睡眠障害の改善の手がかりとして、塩分摂取量の削減というテーマがピックアップされることに今後なっていきそうです。

生身の人間ですから、他人にくらべて多少トイレが近いというようなことがあったとしても、ある程度は仕方がない部分もあるとは思います。ただ、それもあくまでも程度問題であり、生活のリズムを崩してしまうレベルでの頻尿であれば、改善できるなら改善したほうがよいことは明らかです。

しかもそれが、多大な時間やお金がかかる医療行為ではなく、塩分摂取量を減らすという生活習慣のちょっとしたところを改善するだけで得られる改善効果であれば、なおさら実験的にチャレンジしてみてもよいのではないでしょうか。ほんのちょっとした生活習慣の改善が、計り知れないほど大きなメリットを呼ぶのかもしれません。

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